イーサリアムとはなにか?スマートコントラクトを実行出来るブロックチェーンとは

暗号資産としてのイーサリアム(Ethereum・ETH)はビットコインに次ぐ時価総額を誇る規模となっています。
ETHはスマートコントラクトを実行できるブロックチェーンであるイーサリアムの通貨ですが、実際にイーサリアムとは何かをイメージできない人も多いのではないのでしょうか。
このコラムでは、イーサリアムを使えば何が可能になるのか、ETHはどうやって使えばいいのか?などのトピックをなるべく分かりやすく解説します。
イーサリアムの特長とスマートコントラクト
イーサリアムの特長として「スマートコントラクトを実行できる」という点が挙げられますが、スマートコントラクトとは何なのでしょうか?端的に説明すると、スマートコントラクトはイーサリアム上でプログラムした通りに正確に動作し、誰からも検証可能で、デジタル資産などをコントロールすることが可能になります。
例えば、イーサリアムのブロックチェーン上でスマートコントラクトを使ったデジタル債権を持っていると想像してください。
このスマートコントラクトには3か月に一回必ずこのチケットを持っている人に利息が支払われるとプログラムされているとしましょう。
この利払いの約束は、イーサリアム上のスマートコントラクトとしてプログラムされていれば、誰でも内容を検証することができ、また書き変えることもできません。
保有者は本当に3か月に1回支払が行われるのか自身でプログラムを見て確認することもできますし、発行者の気が変わって後からプログラムの内容が変更されることもありません。この検証性と永続性がスマートコントラクトの特徴と言えます。
スマートコントラクトにはこの検証性と不変性の要素があるからこそ、第三者が信頼してそのプログラミングのアプリケーションに関わることができ、結果としてプログラムは自動執行(ここであげた債券の事例では利払いの自動執行)が行われます。
これによって多くの人手を減らすことや新しいユーザー体験が実現します。
DApps(分散型アプリケーション)とは
このようなスマートコントラクトを用いたアプリケーションはあらゆる業界で応用ができるだろうと期待されています。
ブロックチェーン上で開発されるアプリケーションはDapps(ダップス、分散型アプリケーション)と呼ばれ、Dappsのデータが見れるサイトによると2020年12月時点でイーサリアム上のアプリケーションは3000を超えています。(参照: https://www.stateofthedapps.com/platforms/ethereum )
イーサリアムを使って開発されるアプリケーションは、金融・ゲーム・トークン化したアート・サプライチェーンなど多岐にわたりますが、その中でも最も活発なアプリケーションカテゴリは金融アプリケーションです。
イーサリアムの金融アプリケーションはDefi(ディファイ、分散型金融)と呼ばれます。
スマートコントラクトに持っている資金を入金してマーケットを組成したり、資金を誰かに貸して手数料を獲得したりすることができます。
2020年末時点では、なんと約1.6兆円もの資金がイーサリアム上のスマートコントラクトにデポジットされています。(参照:https://defipulse.com/ )
暗号資産ETHは何に使われる?
そんなイーサリアムの暗号資産、ETHは何に使われるのでしょうか?下記に主な例を挙げてみます。
スマートコントラクトを用いたアプリケーションの開発と使用
スマートコントラクトを用いたアプリケーションを開発(コードのデプロイ)する時やユーザーがそれを使用する際にブロックチェーンの利用手数料としてETHが必要になります。
ブロックをマイニングしてくれるマイナーに報酬を支払わないといけないですし、手数料があることでイーサリアムの処理能力を超過したスパム攻撃を抑止する効果も果たしています。
分散型金融のアプリケーションにおける担保資産
2つ目は分散型金融(Defi)での利用です。
これは先ほど出てきたイーサリアム上で開発される金融アプリケーションを指します。
分散型金融では担保資産としてETHが用いられることが多く、ETHを担保にしてローンを組むなどが頻繁に行われています。
ステーキング(イーサリアム2.0以降)
最後に、イーサリアムはマイニングを行ってブロックを作るPoW(プルーフ・オブ・ワーク)からステーキングを行うPoS(プルーフ・オブ・ステーク)に方式を移行します。
PoSではETHをより多く保有するコンピュータがブロックを作りますが、これに参加して報酬のETHをもらうためには元手となるETHが必要になります。
まとめ
ETHには投資をする場合は、このような需要を考慮して、投資判断をすることができます。
また、スマートコントラクトやDAppsは実際に触れてみたり、関連アプリケーションをユーザーとして使ったりすることでより理解が深まるはずですので、興味を持った方はぜひいろんなサービスを調べて試してみましょう。
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執筆者
Liquid編集部
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