CityDAO ブロックチェーン上の土地の取得

(以下の記事は、海外市場の動向の情報提供を目的としています)
イーサリアムのブロックチェーン上で「CityDAO」と呼ばれるプロジェクトがあり、発表から数ヶ月で想定していたユーザー数の半分以上の獲得に成功しました。
このプロジェクトでは土地をデジタル上で表現した空間を作ろうとしており、その空間ではユーザーに土地を販売し、購入したユーザーは「Citizen = 市民」と呼ばれます。
どの様に機能するのか
ブロックチェーン上の土地は現実世界にある実際の土地とリンクしており、ユーザーは証明書を購入することでその土地の「市民」になることができます。
購入者は、証明書を購入した土地の所有権ではなく、その土地で起こるさまざまな事象に投票する権利を得ることができます。
また、証明書はNFTの標準的なERC-721ではなくERC-1155でトークン化されていることは興味深いポイントの一つです。
「市民」はその土地の政策変更、規制、法律などに投票することが可能で、また、将来的に追加コストを支払うことで、その土地に建物などの構造物を建築したりすることもできるようになる仕組みです。
現在CityDAOはアメリカのワイオミング州の土地を所有しています。
同州ではCityDAOを法的なLLC(有限責任会社)として認め、そのコンセプトを承認しています。
CityDAOのヒエラルキー
CityDAOでは全ての市民が平等というわけではありません。
市民権には3つのレベルがあり、それぞれが異なる特権を持っています。
「Citizen」
いわゆる初心者レベルの「市民」です。
一般市民として基本的な投票権とDiscordチャンネルへのアクセス権を得ることができます。また、将来的にCityDAOが土地を取得した際には、その土地の購入も可能になります。
「Founding Citizen」
ハイクラスの市民権です。
この証明書を持っていると土地オークションに優先的にアクセスできます。
新しい土地が発表された際には「Citizen」よりも先に、その土地に入札することが可能です。
「First Citizen」
土地の証明書を最初に購入したユーザーのことです。
「First Citizen」は「Founding Citizen」と同様の恩恵を受けることができます。
また、「First Citizen」はその土地に名前をつけることができ、その他のユーザーは「First Citizen」によって命名された名前で、その土地を呼称することになります。
CityDAOのコスト
このような壮大なプロジェクトに参加するには多くの場合、費用がかかります。
また、これらの証明書はそれぞれがNFTであるため、その価格は変動します。
例えばサービス開始後、最初の1ヶ月間は10ETH程度で「Founding Citizen」としての証明書を購入することができましたが、CityDAOをサポートしているNFTプラットフォーム「OpenSea」では2022年1月現在、0.88ETH ~ 1200ETH程度で各証明書を購入することができるようです。
参照元:https://opensea.io/collection/cdao
まとめ
CityDAOの支持者が増えれば増えるほど、これらの価値はどんどん上がっていくでしょうし、数年後にはこのような市民権はとても高価なものになるかもしれません。
このプロジェクトは、変化のスピードが早い暗号資産業界において比較的緩やかに進行しており、価格は上昇しているようですが、このような大胆な取り組みの是非を検討するにはまだ十分な時間がかかるかもしれません。
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執筆者
Liquid編集部
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