Augur(オーガ)とは仮想通貨のひとつです。イーサリアムのブロックチェーン上で構築される、スマートコントラクト(契約の自動化)を用いた分散型の予測市場のためのプラットフォームです。
予測市場とは、未来に起きる出来事を予測して掛け金を入れる市場のことです。予測が正しければ報酬が受け取れる反面、外れると掛け金は没収されます。
イーサリアムのスマートコントラクトを使っているため、公正な取引ができる市場であることが大きな特徴です。
ユーザーであれば自由に参加できる上に、スマートコントラクトの応用によってユーザーが取引をチェックできるシステムになっています。また予測の事実認定やオッズの算出、配当などの取引の流れはすべて自動化されています。
一般的な予測市場、いわゆる賭け事の世界は、胴元とよぶ運営者が賭けの開催から配当決めまでを一手に担っています。しかしAugurは世界各国に分散しているユーザーによって動かし、不正がないかをチェックする予測市場なので、分散型とよばれ公正な運営がなされるのです。
また、Augurでは未来の出来事の予測について、専門家それぞれが個別に予測するのではなく、ユーザー全員で予測することで予測をより正確に近いものにしようという流れがあります。
お互いの知識に影響されない個別のデータをユーザーが提示し、その個別データを匿名で集計することでより正しい結果が導き出せるという、群衆の知恵理論を取り入れています。
また、予測の結果もユーザーが正誤を判断します。レポーターとよばれるユーザーが世界各国に分散しており、大多数のレポーターがデポジットを入れて認定作業を行います。
報告した内容が事実として認定されると、認定内容と同じ報告をしたレポーターにはREPという通貨によって手数料、いわゆる報酬が与えられます。
逆に、報告した内容が事実として認定されない場合は、デポジットが没収されるしくみです。
万が一不正をしようと考えたとしても、レポーターの半数以上を仲間に引き入れない限り不可能です。何より正しい事実を認定すれば報酬がもらえますから、不正行為そのものが起きにくいシステムです。
非中央集権化された、公平さをもった予測市場であるAugurは、今後保険業界における保険の契約のあり方に大きな影響を与えるシステムと考えられています。実際には法的な課題がありますが、今後の動向が注目されている仮想通貨といえるでしょう。
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