ハードフォークとは、元々のブロックチェーンから分岐させて検証規則を新たにするアップデート方法のことです。
元のブロックチェーンとの互換性がなくなるため、ブロックチェーンの仕様を一新することができます。
ブロックチェーンの仕様を変更したりアップデートする手段として、ソフトフォークという手法もあります。
これは元々の仕様をを維持して互換性をもたせながら新たな仕様を組み込むというものです。
ハードフォークを実施する場合、特定の期限内にアップデートを行う必要があることや、ウォレットからコインを移動させないと引き出すことができなくなることなど、ユーザーに一時的な混乱をもたらす可能性があります。
そのため、ハードフォークが実施される場合にはスケジュールなどが事前にユーザーに告知されます。
非中央集権型の仮想通貨においてブロックチェーンの仕様変更はユーザー内の議論によって取り決めが行われます。
ハードフォークの一例として有名なのが、The DAO事件とよばれるイーサリアムの流出をきっかけに分裂したイーサリアムクラシックです。
スマートコントラクト内でのプログラムのバグが標的となり、短期間で50億円相当以上のイーサリアムが外部に流出する事態となりました。
その後、イーサリアムのコミュニティにおいてハードフォークを実施することが決められ、The DAO事件が起こる前からの取引を無かったことにするという結論に至りました。
それと同時にイーサリアムは、イーサリアムクラシックというコインに分裂し、結果として2つのコインが併存する結果となりました。
The DAO事件におけるハードフォークについては賛否両論あったものの、現在ではイーサリアム、イーサリアムクラシックともに安定した取引量を誇るコインとなっています。
ハードフォークを実施する場合、そのタイミングや背景によってはコインの価値を大きく左右するものでもあります。
法定通貨においてはハードフォークのような運用は考えられず、仮想通貨ならではの仕組みともいえます。
だからこそ、コインの信頼性や価値に直接的にかかわるハードフォークやソフトフォークは、実施するにあたって慎重な対応が求められます。
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