リング署名とは

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リング署名とは、仮想通貨で決済を行う際に、1名単独での電子署名ではなく、複数人による電子署名を行う仕組みのことです。

 

通常、セキュリティを担保する電子署名は1名単独のものが利用されますが、リング署名の場合は複数人の署名が利用されることによって、より強固なセキュリティが実現可能です。

リング署名を実行する際、複数人のユーザーから成るグループからワンタイムの送信アドレスが発行されます。

通常の電子署名はこのような仕組みはなく、同一の送金者のアドレスは常に一定です。

そのため、リング署名で送金を行った場合、グループのうちの誰かが送金したということは分かりますが、その中の個人を特定することはできません。

ビットコインやイーサリアムのブロックチェーンは、第三者から容易に取引に使用したアドレスを閲覧することができますが、リング署名によって生成されたアドレスはすぐに変わるため、第三者からアドレスを辿ってハッキングするという行為は非常に難易度が高く、実質的に限りなく不可能に近いといえます。

もともと仮想通貨の多くは秘匿性に優れていますが、その中でもリング署名を採用しているコインはセキュリティに優れており、ビットコインなどの一般的なコインに比べてハッキングの被害に遭うリスクが大幅に減少します。

もし仮に、リング署名を実装した仮想通貨をハッキングしようとした場合、通常の電子署名のコインに比べて莫大なコストがかかり、その数は数百倍とも千倍以上ともいわれています。

 

リング署名で生成されるワンタイムアドレスは、ネットバンキングで多用されているワンタイムパスワードに類似しています。一定時間が過ぎると自動的に使用できなくなるワンタイムパスワードと同じように、送金アドレスは都度変わることになります。

数ある仮想通貨の中でも、取引に関する匿名性を何よりも重視するユーザーにとっては、リング署名を実装した仮想通貨は理想的なものであり、今後さまざまな分野に応用されていくのではないかと期待されています。

しかし、その一方で、ユーザーにとって秘匿性に優れているということはマネーロンダリングなどの犯罪に悪用されるリスクも高いことが指摘されています。

そのため、リング署名を採用した仮想通貨の悪用対策は今後大きな課題となっています。

 

強固なセキュリティと悪用へのリスクはまさに表裏一体であり、これを解決することができたとき、リング署名は今後ますます多くの通貨で実装され、仮想通貨全体のスタンダードになっていくと考えられます。

投稿者

Liquid編集部(基礎)