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5分でざっくり理解できるCOSMOS ~ブロックチェーンのインターオペラビリティとは~

メインイメージ

本コラムでは、ブロックチェーンにおけるインターオペラビリティ(相互運用性:複数の異なるシステムを組み合わせて、相互に運用できる状態)で話題のプロジェクトであるCOSMOSの解説をします。

 

COSMOSは、仕組みがやや複雑かつ、これまでのEthereumやEOSなどのプロジェクトと根本的に異なるアーキテクチャであることから、理解が少し難しい面があります。

 

本コラムではブロックチェーン初学者を想定読者として、なるべく理解しやすいように説明しています。そのため技術的に詳しく触れていない点があることを、あらかじめご了承ください。

 

 

概要:COSMOSとは

COSMOSは、ブロックチェーンのインターオペラビリティ(相互接続)を実現します。

 

COSMOSがややこしい点は、COSMOSが単一のブロックチェーンの名称ではない点です。

 

COSMOSのアーキテクチャを大まかに図にした画像が下記です。

 

(参照:https://www.youtube.com/watch?v=5QPyMfQBhOs )

 

上記の図の全体を指して「COSMOS」、または「COSMOS NETWORK」と言います。COSMOS NETWORKでは図のように様々なブロックチェーンを接続することができます。しかしそれぞれのブロックチェーンを接続するためには、中継するハブ(Hub)が必要です。

 

今後様々なHubが生まれることが想定されますが、COSMOS NETWORKの中で最初のHubが「COSMOS HUB」というものです。このHubもまた一つのブロックチェーンです。

 

このHubに接続される様々なブロックチェーンを「Zone」と呼びます。将来的にはBitcoinやEthereum、ZCashなどの既存の様々なブロックチェーンもZoneとして接続できることが期待されています。

 

取引所などに上場しているCOSMOSのトークンであるATOMは、このCOSMOS HUBに付随するトークンです。ATOMは2017年4月にICOで販売され、当時の価格で18億円分のETHを調達し、ICOはわずか27分で完売になりました。

 

 

COSMOSが解決しようとしている課題

COSMOSが解決しようとしている課題は、「スケーラビリティの解決」「ブロックチェーンの相互運用」の2点に整理できます。
それぞれについて解説します。

 

スケーラビリティの解決

COSMOSではアプリケーション開発者がアプリケーション固有のブロックチェーンを作ることができます。COSMOSはCOSMOS SDKを提供して、少ない開発工数でブロックチェーンを作れるフレームワークを提供しています。

 

今まではアプリケーション開発は、Ethereumをはじめとしたブロックチェーン上で行われていましたが、その場合Ethereumのトランザクション性能や仕様にアプリケーション仕様が引きずられます。

 

そこで、COSMOSはアプリケーション固有のブロックチェーンを作れるようにし、目的に沿った単一のブロックチェーンを作ることができるようにしています。また、COSMOS SDKで作られたブロックチェーンは、COSMOS NETWORK内で相互接続ができます。

 

ブロックチェーンの相互運用

さらにCOSMOSは、これまで実現していなかったブロックチェーンの相互運用を実現します。

 

様々なブロックチェーンが開発され、また、それぞれのブロックチェーンには様々なアプリケーションが開発されています。それぞれの単一のブロックチェーン上では、中央集権取引所を介すことなく、分散型取引所(DEX)を使用してトークンの交換が可能です。しかし、異なるブロックチェーン上のトークンを交換したい場合、サーバクライアントを使用する中央集権取引所を使用する必要があり、異なるブロックチェーンの通信は難しいとされてきました。

 

基本的にはトークンの送受信が構想されますが、より将来的にはさらに高度なアプリケーションレイヤーの相互運用も期待されています。

 

 

ユースケース

このCOSMOSによってどのようなことができるようになるでしょうか。

 

COSMOSのユースケースとして考えられることは非常に多様です。

 

まず真っ先に想定できるものは、異なるブロックチェーン間でのアトミックスワップやアセット交換です。これは今まで取引所を経由することでしかできなかったのですが、P2P(ピアツーピア)でできるようになる可能性があります。

 

また、COSMOSを既存のブロックチェーンのレイヤリングするネットワークとしても利用することができます。

 

この場合、COSMOS SDKで作成したブロックチェーンに、Bitcoinを2way peg(双方向ペグとも呼ばれる。メインチェーンとサイドチェーンを繋げて相互運用性を持たせること)させて、サイドチェーンのように利用することなどが実現可能です。このCOSMOS SDK上のBitcoinは他のZoneとも相互通信できますし、高速で送金ができるためペイメントにも向いているかもしれません。

 

他にも、パーミション性のあるブロックチェーンをSDKで作成して、COSMOSのネットワークに繋ぐことなど応用事例はいろいろ考えられます。

 

SDKによって作成可能なTendermint Chainは、バリデータがパーミッションレス(別名パブリックブロックチェーン。Bitcoinブロックチェーンのように誰でもネットワークに参加ができるブロックチェーン、またはその性質を有すること)であるかそうでないか、ステーキングトークンは必要であるかどうか、トークンがどの程度インフレーションをするかなどについては、動的に変更設計が可能です。これは様々な応用ユースケースが考えられるはずで、例えばセキュリティトークンなどを想定したKYC/AMLレイヤー用に専用のZoneを作れることを意味します。

 

SDKによって、様々なアプリケーションがCOSMOS NETWORKの中で独自のブロックチェーン(Zone)を作っていくことが予想されます。

 

 

まとめ

本コラムではCOSMOSを簡単に解説しました。COSMOSをもう少し深く理解するためには、コンセンサスアルゴリズムのTendermint Core、アプリケーションインターフェイスのACBI 、Peg Zoneという仕組みや、 Peg ZoneとHubを繋ぐIBCなどについて理解する必要があります。

 

興味を持った方は、自身でホワイトペーパーを読んで理解を深めると良いでしょう。

 

 

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執筆者

平野 淳也

HashHub共同創業者兼CEO。 HashHubは、ブロックチェーンスタジオというコンセプトで様々な企業との共同開発やコンサルティングを行う他、スタートアップと開発者を対象としたコワーキングスペースを本郷三丁目で運営する。 子会社のd10n Labは、リサーチレポートの配信などを中心に行う有料の情報配信プロバイダとして個人や金融機関、大手企業の多くから利用をされている。 Twitter:@junbhirano

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