※本記事は2020年2月に公開した内容に新たな情報を追記・編集したものになります。
確定申告ってどうやるの?
第2回(記事はこちら)までは、仮想通貨取引で発生する税務上認識される利益とはどのように計算されるのか、その概念を説明しました。同時に当社Cryptactのサービスをはじめ、履歴をアップするだけで自動計算できるサービスがあることもご紹介しました。
第3回では、実際に計算して得られた損益について、どのように確定申告を行えばいいのかご説明したいと思います。実はとても簡単で、初めてでも1人でできます。
▼確定申告の解説動画はこちら
仮想通貨の確定申告書類の作成
ここでは、1つの会社から給与をもらっている一般的な会社員が、当社の損益計算ツールを使って仮想通貨取引の実現損益を計算し、他の情報は会社から支給される源泉徴収票を見ながら入力するというケースを例にします。
Step 1. Cryptactを使って確定申告が必要か確認する
Cryptactを使って、仮想通貨取引の損益計算を行い、確定申告の要否を確認します。
当社のサービスを使った場合、年度毎の実現損益が、ファイルアップ後に自動計算されて表示されます。

Step 2. 確定申告書類を作成する
仮想通貨取引の実現損益が200,000円を超えている、あるいは医療費控除のために確定申告する等、確定申告が必要な方は、源泉徴収を手元に用意した上で、国税庁の「所得税の確定申告」ページを訪問します。

訪問したら下記画像の通り、「確定申告書等の作成はこちら」をクリックします。

その後、作成開始をクリックします。
既に作成済の書類を修正する時は、保存データを利用して作成をクリックします。

「作成する申告書類の選択」ページで、所得税を選択します。

作成開始をクリックします。

いよいよ入力開始です。
Step 3. 仮想通貨取引に係る入力をする
生年月日等を入力し、申告内容に関する質問に答えます。

仮想通貨取引の入力は、「収入金額・所得金額の入力」の画面から、雑所得、その他を選択します。

「雑(その他)所得の入力」ページで以下の通り入力します。

収入金額の欄に損益計算ツールで計算した実現損益を入力します。手数料等の経費が実現損益で考慮されているなら、必要経費の欄は空欄、考慮されていない経費等がある場合、必要経費欄に入力します。
仮想通貨取引の損益計算は複雑ですが、申告書類では1行に記入するだけです。

仮想通貨取引に係る入力は完了しました。
次に源泉徴収票の内容を転記します。
Step 4. 給与所得の入力
「収入金額・所得金額の入力」の画面から、給与所得を選択します。
手元の源泉徴収票の内容を元に支払い金額や生命保険料等の入力を行ってください。

続いて該当する方は配偶者情報や医療費控除等の項目も入力を行ってください。
Step 5. 入力情報の確認
控除項目の入力が終わったら、源泉徴収票、保険料明細等の資料を見ながら、控除項目の内容を確認します。



数字の確認が終われば、確定申告書類の完成です。
いかがでしょうか。一般的な会社員であれば、支給される源泉徴収票通りに入力するだけで、あとは仮想通貨取引の損益をStep.3のように入力すればこれでおしまいです。確定申告、と聞くとついつい身構えてしまうのですが、ウェブ上で簡単に申告できるのですぐにできちゃいます。
もし入力方法などでわからなければ、お近くの税務署に直接行くこともお勧めします。おそらく親切に教えてくれると思います。
第3回は以上となります。次回は、仮想通貨の確定申告周りでの小ネタを紹介できればと思います。
第4回記事はこちら
過去の記事はこちら
▼クリプタクトサービスはこちら
《会社概要》
株式会社クリプタクト
2018年1月設立。創業メンバーの3人はゴールドマン・サックスにて、ヘッジファンドの運用や金融システムの開発を経験。2019年10月にはジャフコ、マネーフォワードなどから計3.3億円の調達を実施。
※本記事はコインタックス株式会社の監修を受けています。
パートナー税理士法人と暗号資産(仮想通貨)投資を行う上で、ハードルとなる税務周りの問題の解決を主に行っている。確定申告サポートから、税務調査や暗号資産の相続に至るまで幅広いサービスを提供。
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執筆者
株式会社クリプタクト代表取締役 Co-CEO。新卒でゴールドマン・サックスに入社してから計12年間、株、債券、為替など流動性のある資産から、不良債権、船舶、不動産など、幅広く投資・運用を経験。クリプタクトは投資支援プラットフォームであるCryptactを運営。仮想通貨の自動損益計算サービスを皮切りに、投資において役立つITツール開発に注力。前職での投資経験を活かして、レポートやコラムも多数執筆。Twitter:@Cryptact_gaku