今さら聞けない!?仮想通貨の用語集!

皆さんこんにちは。クリプタクトの斎藤です。
過去4回に渡り、仮想通貨の確定申告特集としてコラムを寄稿しました。
2020年の確定申告期限は3月16日までですので、申告の必要な方はお忘れないようご注意ください。また申告の有無の確認も含めて、クリプタクトでは無料で計算できますのでぜひご利用下さい。
さて、今回は確定申告が終わり、また気持ち新たに1年の仮想通貨投資を行う上で、今さら聞けない?ような仮想通貨の用語について解説したいと思います。
仮想通貨投資をされる方の中には、「チャートしか見てないよ」とか「仮想通貨の技術がどうとかあまりわかってないし、ニュースがでたら何となく周りの反応みて考える」といった方も多いかと思います。
仮想通貨(以降、基本的にビットコインを念頭においてお話します)が独特であることの一つに、ブロックチェーンというものがあります。言葉くらいはすでにご存知の方も多い一方で、まだその中身は広く知られていないと思います。
投資のアイデアに直結するかどうかはわかりませんが、仮想通貨のニュースを見る上でもきっと役に立つと思いますので、「そういえばあまり理解していなかったな」という方はぜひご覧ください。
用語集
いきなりお断りから入りますが、ここでは詳細な技術についての解説はあえて行いません。またなるべく投資に活かせるように、指標として定点観測できるようなものについての用語解説としたいと思っています。さらに興味が広がった方は、インターネット上にたくさんブロックチェーンの解説はありますので、そちらをご覧いただければと思います。
マイナー
マイナーというのは、仮想通貨を採掘する人たちのことを指します。「採掘って何?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。簡単に言うと、仮想通貨ではマイニング(採掘)といって、複雑な計算を行うことでその報酬として新しい通貨が発行されます。
この計算には一定程度の時間(ビットコインだと10分)がかかるように計算の難易度が設定されており、仮想通貨の発行枚数とそのスケジュールが、その難易度が自動で調整されることでコントロールされています。詳しい説明は省きますが、ここでは、「マイニングをして新しい通貨が発行され、マイニングをしている人たちのことをマイナーと呼ぶ」と覚えておいてください。
ハッシュレート
仮想通貨のネットワーク全体の1秒あたりの(ハッシュ)計算回数です。その仮想通貨について、全てのマイナーが費やす計算資源の合計を意味しています。
簡単に言えば、マイナーが全員の計算能力の合計値と思ってください。この計算能力(ハッシュレート)は、例えばマイナーの新規参⼊や、マイニングマシンの⾼性能化などで増⼤します。新規参入者が増える背景として、仮想通貨の価格上昇への期待があると考えられるため、ハッシュレートの増加は基本的に価格に対してポジティブな材料と見られることが多いです。
ブロック到着間隔
ブロックチェーンにおける、各ブロックが発⾒される時間の間隔です。ビットコインでは10 分に1ブロックとなるように調整されています。ブロックというのは、「ハッシュレート」で説明したような計算処理を行った結果、生成されます。
ビットコインでは平均10分に1回到着するように設定されていますが、これはあくまで確率であるため、10分より短いときや、⻑くかかるときもあります。
到着間隔はハッシュレートが増加すると短くなる、といったようにハッシュレートとは逆の動きをするため、到着間隔が短くなると⼀時的にハッシュレートが上昇したようにみえるし、到着間隔が⻑くなると、ハッシュレートが低下したようにみえます。
なかでも、たまに到着間隔が⾮常に⻑い事例があると、ネットワークの異常や主要マイナーの撤退などが疑われるため、市場でも警戒される傾向にあります。
難易度(ブロック採掘難易度)
マイニングにおける計算の難しさを表した指標。ブロック到着間隔を⼀定(10分)にするため、ビットコインでは2016ブロック毎(約2週間毎)に難易度が調整されます。ハッシュレートが増大してブロック到着間隔が10分より短くなっていると、難易度調整後に難易度が増加し、そのハッシュレートで10分かかるような計算の難易度が設定されることになります。
難易度が上昇するとより多くのマイナーや計算資源がマイニングを行っていると考えられるため、ハッシュレートと同様に価格にとってプラスと見られることが多い。
半減期
1ブロック毎の新規発⾏コイン数が半減するタイミング。ビットコインは、1ブロック毎の発行コイン数が50BTCはじまり、21万ブロック生成されるたびに発行コイン数が半減していきます。現在の新規発行数は12.5BTCとなっています。
ビットコイン価格を過去見ると、半減期のタイミングで価格帯が上昇しているように⾒えるため、半減期前後で価格上昇を期待する声が多い傾向があります。
トランザクション数
仮想通貨がどれだけ利⽤されているかを測る指標の⼀つです。仮想通貨の移動数(送金件数)と考えてください。
トランザクション数が非常に低下した場合、ブロックチェーンの利⽤が減っていることを⽰すので、価格に対してマイナスと考えられる傾向があります。
手数料率
仮想通貨の送⾦⼿数料率の平均を表します。手数料率=⼿数料÷トランザクションサイズ、となります。手数料は決まったものではなく、ビットコインの利用者が設定することができます。
マイナーはそこからトランザクションを選択して(手数料率の高いトランザクションが一般的に優先されます)ブロックに取り込み、トランザクションが認証されます。
流通コイン数
ウォレットから取り出せなくなったコイン数などを除外した、実際にトランザクションとして生成可能なコインの数のことを指します。秘密鍵の紛失等によって事実上動かすことができないコインが存在するため、そういったコイン数を除いた流通可能なコイン数です。あくまで推定となりますが、トランザクション履歴等から判断することになります。発行済コイン数を基準とした時価総額ではなく、流通コイン数を基準とした時価総額で議論されることも多いです。
いかがでしたでしょうか。まだまだいろんな用語はありますが、ここでは仮想通貨投資に比較的関係し、かつ指標として追いかけやすいものを列挙しました。これを機に、さらにブロックチェーンそのものについて興味を持っていただければ嬉しいです。
最後になりますが、クリプタクトでは仮想通貨の損益計算サービスを現在提供しておりますが、近日中に新しい投資支援ツールをリリースする予定です。仮想通貨だけでなく、株や為替も対象としたもので、より大きな視点で仮想通貨投資も考えられるようなツールを目指しています。ぜひ一度遊びに来てもらえると幸いです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
過去の記事はこちら
- 想像より簡単!?仮想通貨取引にかかる税金を解説 Vol.1
- 想像より簡単!?仮想通貨取引にかかる税金を解説 Vol.2
- 想像より簡単!?仮想通貨取引にかかる税金を解説 Vol.3
- 想像より簡単!?仮想通貨取引にかかる税金を解説 Vol.4
▼クリプタクトサービスはこちら
2018年1月設立。創業メンバーの3人はゴールドマン・サックスにて、ヘッジファンドの運用や金融システムの開発を経験。2019年10月にはジャフコ、マネーフォワードなどから計3.3億円の調達を実施。
※本記事はコインタックス株式会社の監修を受けています。
パートナー税理士法人と暗号資産(仮想通貨)投資を行う上で、ハードルとなる税務周りの問題の解決を主に行っている。確定申告サポートから、税務調査や暗号資産の相続に至るまで幅広いサービスを提供。
- 仮想通貨の損益計算・確定申告に関して、ブログで取り上げて欲しい内容がある場合はこちらからご意見をお寄せください。
- Liquid by Quoine ログインはこちら
- 【Liquid by Quoine ライト版アプリ】は以下よりダウンロードができます。
QUOINE株式会社
仮想通貨交換業者 関東財務局長 第00002号
加入協会: 一般社団法人日本仮想通貨交換業協会/ 一般社団法人日本仮想通貨ビジネス協会/一般社団法人Fintech協会
お問い合わせはこちら
【免責事項・注意事項】
本ウェブサイト上にて掲載される情報のうち、仮想通貨にかかる相場展望は執筆者の個人的見解であり、QUOINE株式会社の公式見解を示すものではありません。また、本ウェブサイトへの執筆者の記事掲載は、情報提供を目的としたものであり、ビットコインといった仮想通貨を始めとするいかなる商品についても、その売買等の取引の勧誘・推奨を目的としたものではありません。本相場展望は信頼できると思われる各種データを基に作成されていますが、その正確性、完全性、有用性、信頼性等いかなる保証も行いません。本ウェブサイト上にて提供される情報に基づいて、取引等の行為をなされる際には、自身の責任と判断の下で行ってください。当該行為の結果、損害を被ったとしても、QUOINE株式会社及び執筆者は、一切その責任を負いません。
また、仮想通貨の取引を行う際には、以下の注意点にご留意ください。
- 仮想通貨は「法定通貨」ではありません。インターネット上でやりとりされる電子データです。
- 仮想通貨は価格が急落したり、ネットワークに問題が発生して突然無価値になってしまうなど、損失を被る可能性があります。また、価格変動の他に流動性・システム等の様々なリスクが存在します。各種規約・取引ルール等の内容をよくご理解いただき、ご自身の責任と判断で取引を行ってください。加えて、レバレッジ取引の場合は、必要証拠金の計算方法、証拠金率等レバレッジ取引の仕組みや、預託した証拠金を上回る損失が発生する可能性等特有のリスク等をよくご理解した上で取引を行ってください。
- 各取引の種類等に応じて所定の手数料をご負担いただく場合があります。
このブログを定期購読する
ブログを定期購読して、
最新情報をチェックしましょう。
執筆者
斎藤 岳
株式会社クリプタクト代表取締役 Co-CEO。新卒でゴールドマン・サックスに入社してから計12年間、株、債券、為替など流動性のある資産から、不良債権、船舶、不動産など、幅広く投資・運用を経験。クリプタクトは投資支援プラットフォームであるCryptactを運営。仮想通貨の自動損益計算サービスを皮切りに、投資において役立つITツール開発に注力。前職での投資経験を活かして、レポートやコラムも多数執筆。Twitter:@Cryptact_gaku