仮想通貨の新規発行はマイニングという作業によって行われています。
マイニングは仮想通貨の取引の承認に必要な複雑な計算のことで、この作業は仮想通貨の取引を成立させるために必要不可欠なものとなっています。
このたび、韓国のサムスンがマイニング用の製品開発を行うことが分かりました。
仮想通貨マイニング製品の開発にサムスンが参加
サムスンは、2018年1月31日の第4四半期決算報告で仮想通貨のマイニング用チップの製造に取り組んでいることを明らかにしました。
仮想通貨事業にサムスンが参入することになったことで、様々な影響がでると予測されています。
マイニングとは
マイニングとは、仮想通貨の取引を記録するために行われる計算処理のことです。ビットコインのマイニングは有志によって行われており、マイニングを行う人々のことをマイナーと呼びます。マイナーの目的は、マイニングを行うことで発生する対象仮想通貨の報酬(マイニング報酬)を得ることです。例えば、ビットコインのマイニングを1回成功させることに発生する報酬額は、2018年2月現在12.5BTCとなっています。これは、日本円とのレートが1BTC=100万円だったとすると、1250万円ということになります。この報酬があるため、マイニングをビジネスとして行う「マイニング事業会社」が存在するほどです。
相場下落後もなお続くマイニング熱
仮想通貨は値動きが激しく、2018年に入ってからは相場の下落が続いています。
一時期1ビットコイン=20,000ドル弱だったビットコインは、2018年2月には1ビットコイン=6,000ドルを割り込みました。
相場が半値近くまで下落したものの、熱狂ぶりは変わりません。
マイニングに参加して得られる報酬は、1回のマイニングにあたり数千ドルの価値があることもあるため一攫千金を狙って自分のコンピューターに高性能のチップを搭載する例もあるといいます。そのため、高性能チップの需要は急増中です。
たとえば、快適なオンラインゲームを楽しむためには高性能なグラフィックボードが必要ですが、そうしたグラフィックボードの性能はマイニングに適していることから、入手が難しくなっています。
サムスンによる高性能なチップの開発に期待
サムスンが家電で培った技術でマイニング用のチップを作成することになれば、消費電力が低く性能が高いものができることが期待されます。
また、マイニング用のチップは高い需要が見込めるので他社が追随する可能性も大きいでしょう。
現段階では、年々難易度が上がるマイニングに合わせてコンピューターを高性能化するために大型化しなければなりませんが、サムスンの開発する高性能なチップで設備もコンパクトに抑えることができる可能性があります。
仮想通貨のマイニング用チップの開発が有望な事業となることで、サムスン以外にも企業の参加が続けば、マイニング参加のハードルが低くなると考えられています。
サムスンのこうした動きは、仮想通貨の業界がこれまで以上に広がりを見せる可能性があることを示しています。
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