イーサリアムのネットワーク問題を解決するため「イーサリアム・コミュニティー・ファンド」が創設
2018年2月、イーサリアムを支援する団体が「イーサリアム・コミュニティー・ファンド」を創設しました。支援を実施するのは「OmiseGO(オミセゴー)」、「Global Brain Blockchain Labs(グローバルブレインブロックチェーン)」、「Cosmos(コスモス)」、「Golem(ゴーレム)」、「Maker(メーカー)」、「Raiden(レイデン)」の、6つのプロジェクトです。
これらの団体は、イーサリアムのネットワーク問題を解決するための資金を、永久的に援助するとしています。
イーサリアムは、時価総額第2位の仮想通貨です。(2018年4月18日時点)
ビットコインにはない「スマートコントラクト」(契約を自動化し、履行してくれるシステム)機能を有しており、これが多くのユーザーに選ばれる理由となっています。
今回のファンドの創設は、インフラ整備や魅力的なアプリの普及をとおして、同分野に関わるプロジェクトへの相互連携と、今後の開発に必要な資金を調達することが目的です。
問題解決に向けたイーサリアム・コミュニティー・ファンドの取組予定
イーサリアムでは、もともとネットワークの拡大(スケーリング)に問題を抱えていたため、今回のファンドの創設は、主にその問題を解決していくための資金調達の手段が目的です。
基本的にイーサリアムでは、ビットコインと同じくブロックチェーンを利用したシステムです。しかし、ブロックチェーンは、ひとつのブロック生成に約10分かかることに加え、1ブロックあたりの容量も決まっています。そのため、仮想通貨の取引量が多くなると送金が滞ってしまう問題があります。
イーサリアム・コミュニティー・ファンドはこれを解消することを目的としています。
その第1弾として予定されているのが「Infrastructure Grant Program(インフラ助成プログラム)」です。
これはオープンソースによって、誰もが改良や再配布ができるようになっているツールのインフラを支援し、その開発を促すというものです。
具体的には、個人ファンドから問題解決のための出資を行いますが、個人ファンドは「OmiseGO」と「KyberNetwork(カイバーネットワーク)」の報酬で作ることになっています。
また、こうした援助を予定しているのは、イーサリアム・コミュニティー・ファンドだけではありません。
ネットワーク拡張性問題に対して取組を行うチームには、Ethereum Foundation(イーサリアム財団)も、最大100万ドル(約1,100億円)の援助を行うとしています。
イーサリアムのスケーリングソリューションの開発は、ファンドや助成金で加速していくと考えられています。
ファンドの創設によって、イーサリアムはスケーリングの問題解決を行うだけでなく、分散型アプリに適した仮想通貨へと進化できるでしょう。
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