熊本電力が地域新電力会社として初となるマイニング事業会社「OZマイニング」を設立
竹元一真氏が代表取締役を務める熊本電力株式会社(以下「熊本電力」)は、2017年11月、地域の電力会社として初の仮想通貨採掘事業を行うOZ(オズ)マイニング株式会社(以下「オズマイニング」)を設立しました。
ビットコインの取引は、安全性を保つために、取引が分散して保存される台帳に追記されるという仕組みになっています。
その追記作業を採掘(マイニング)といい、マイニングを行うことで、新たな仮想通貨を報酬として受け取れます。
ただし、マイニングは膨大な計算処理能力を持つコンピューターが必要なため、個人で行うのは難しいとされており、ほとんど企業が行っているのが実情です。
オズマイニング設立の背景
オズマイニングが設立された背景には、社会的な関心が高まっている仮想通貨に対して、電力会社ならではの強みを熊本電力が持っていたことにあります。
仮想通貨のマイニングには、安定的な電力の供給が必要です。
マイニングには膨大な計算処理ができる高度なコンピューターを稼働させなければなりません。
また、コンピューターが常に熱を持った状態になるため、冷却させるための設備も必要になります。
熊本電力には、これらのマイニングに必要な安定した電力供給が可能な設備や条件が揃っている、という電力会社ならではの背景があります。
契約や季節によって電気代は異なりますが、1kwhあたり10円台からの供給が可能とされています。
また、近年太陽光発電所の増加により、電力の需要量よりも供給量のほうが多くなってきていて、一般的な電力供給の出力抑制が検討されている、という理由もあります。
出力を抑制する際に出る余剰電力をマイニングへと振り向けることによって、余剰電力の無駄を削減することが可能です。
オズマイニングでは、コンテナ型、データセンター型など、さまざまなマイニング施設を構築し、電源の確保を進めています。
また、複数の会社が協力して行う「クラウドマイニング」というシステムを構築し、販売を行うことも予定されています。
熊本電力のオズマイニング設立は、企業価値の向上だけでなく、マイニングに新たな一石を投じることになりそうです。
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