ロシアが仮想通貨を合法化する方向に動いている
2018年3月1日に発表されたロシア国会公式報告書で、ロシアが仮想通貨を合法化する方向に動いていることがわかりました。
ロシアのプーチン大統領は、これらの法案の採択期限を7月1日と定め、それまでにロシア国内の仮想通貨に関する法整備を進めていく方針です。
公式報告書で示されているのは、ブロックチェーン技術に関する2つの法案です。
しかし、仮想通貨の合法化に積極的なロシア財務省に比べ、ロシア中央銀行は「もし仮想通貨を合法化したら、市民が仮想通貨のリスクを知らないまま、無計画に投資をしてしまうのではないか」という懸念を示しています。
そのため、ICO(Initial Coin Offering:イニシャルコインオファリング)の法的なガイドライン作成を求める財務局に対し、中央銀行はクラウドファンディングのための別法案を提案しています。
規制に関しては、ともに概ね同意を示しているようです。
また、ロシアでは採掘(マイニング)の規制に関しても、法整備を進める予定です。
この法案では、法的に認められたマイニングプールに参加することで、投資家や起業家のマイニングを可能としています。
禁止から規制へ
ロシアは当初、仮想通貨を禁止する方向で動いていました。
匿名性が高く、グローバルに利用されることも多い仮想通貨は、マネーロンダリングなどの犯罪の温床になりかねないと危惧していたためです。
しかし、仮想通貨は現在、世界的に広く普及する通貨となりました。
2017年12月には1BTCがおよそ120万円になり、3月29日現在も80万円ほどで推移するなど、投資のための通貨として注目されています。
そこで、ロシア当局では、仮想通貨を禁止するのではなく、一定の規制の下で仮想通貨を利用する方向に転換を行いました。
今回の法整備は、仮想通貨による犯罪のリスクを減少させ、国内での仮想通貨の利用を増やしていくためのものとされています。
仮想通貨の投資家が増え、投資家の所得が増えれば、その分税収に繋がるという期待もあります。
また、中国で仮想通貨が禁止された現在、それに替わるようにして、ロシアでのマイニングが盛んになっています。
一時期はグラフィックボードをロシアの企業が買い占め、品薄状態になることもあったそうです。
法整備により、マイニングにもきちんとしたルールが定められると期待されています。
つい先日にはICOを禁止していた韓国も、一定の条件下でのICOを認めると発表しました。世界的に仮想通貨の法整備が始まっている今、ロシアの今後の動向にも目が離せません。
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