ニューヨーク州議会が仮想通貨調査機関の設置を提案
2018年5月30日、ニューヨーク州議会は仮想通貨調査機関を設置するかの投票を行いました。仮想通貨調査機関は「タスクフォース」と呼ばれ、緊急性の高い課題に対応するために設置されるチームです。広がり続ける仮想通貨に対して、タスクフォースによる調査を行い、透明性の高い市場作りを進めていくと見られています。
タスクフォースのメンバーには9つの課題が課せられ、2019年12月までに、それらの答えを導き出すための調査を行うことになっています。内容は、仮想通貨の取引がより増えることを見越したものですが、仮想通貨は一時的なものだと懐疑的な見方を示している人もいるようです。
ある仮想通貨取引所のCEOは「仮想通貨やブロックチェーンは、しっかりした法整備がされていなければ花開かない。司法がきちんとした法整備でバランスを保つことにより、効果的に仮想通貨を使いこなせるだろう」と、普及のための調査や透明性の高い市場に、前向きな意見を述べています。
法案が通過したらどうなる?
もし、この法案が通過した場合、まずは9人の調査チームが作られます。調査チームは、下記9つの点について、2019年12月までに、知事や上院議長代理、議長に報告することになっています。
1.現在取引されている仮想通貨の数と、それぞれのマーケットシェア
2.ニューヨーク州で運営している仮想通貨取引所の数
3.仮想通貨の利用が税収におよぼす影響
4.仮想通貨の大型投資家は誰か
5.採掘(マイニング)を行うのに消費されるエネルギー量
6.仮想通貨市場の透明性と、考えられる価格操作の可能性
7.ほかの州や連邦政府、他国の仮想通貨への法整備の状況
8.市場の透明性を高める方法と顧客の保護を向上していくための方法
9.仮想通貨の長期的な影響に対し、ニューヨーク州が行うべき対処法
上記の調査でニューヨーク州内の仮想通貨の現状を正確に把握し、研究・法整備を進めて、より透明性の高い市場を作り上げていくことが、今回の法案の目的です。市場が透明化されることで、仮想通貨に不安を覚えていた人も、取引がしやすくなるでしょう。
ニューヨークは世界の中でも、仮想通貨への意識が高い都市といえます。世界最大の仮想通貨イベント「コンセンサス」が開催されたり、4月には仮想通貨取引所の調査を実施したりと、仮想通貨を広く安全に利用するための取組に積極的です。
今後この法案がどうなっていくのか、注目が集まっています。
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