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仮想通貨の資金調達「ICO(イニシャル・コイン・オファリング)」とは?

「ICO(Initial Coin Offering:イニシャル・コイン・オファリング)」とは、新しく独自のトークン(仮想通貨)を発行する資金調達方法のことです。

ICOすることで従来よりも迅速に事業資金を調達できるため、人気が高まっています。

また、購入者側からも、将来値上がりする可能性を含んだ投資商品として、とても人気があります。

今回は、ICOの意味を詳しく説明したあと、資金調達にICOが使われる理由や、ICOトークンにはどのような種類があるのかなどを解説していきます。 

1 ICO(イニシャル・コイン・オファリング)とは?

ICOとは「Initial Coin Offering」の略で、トークンと呼ばれる新しい仮想通貨を独自に発行し、資金を集める方法のことです。

日本語に訳すと「新規仮想通貨公開」ですが、一般的には英語表記のまま「ICO」と呼ばれています。

 

また、ICOは「クラウドセール」「プレセール」「トークンオークション」などと呼ばれることもあります。

ICOに参加する場合、発行元がインターネット上などで実施する先行販売で購入する必要があります。

その先行販売のことを指して、「ICO(クラウドセール)」などと呼ばれることがあるのです。

 

ICOの考え方や仕組みは、従来の資金調達方法であるクラウドファンディングやIPO(Initial Public Offering:新規株式公開)に似ていますが、短期間に多額の資金を集めた事例が紹介され、画期的な資金調達方法として注目を集めました。

こうしたケースで有名なのが、QASHやCOMSAなどです。

また、2018年2月にはハイパーインフレに陥っているベネズエラが、初めて国家によるICO「ペトロ」を公開して話題になりました。

2 ICOを行う目的は?

ICO主催者がICOを実施する目的は、次の3つに大別されます。

 

2.1 資金調達を目的としたICO

企業やプロジェクトがICOを行う場合の多くは、資金調達を目的としています。

これまで、企業や新しい事業プロジェクトが多くの資金を得るためには、特定の銀行やベンチャーキャピタルからお金を借りたり、株式を発行したりすることが一般的でした。

 

しかし、ICOでは煩雑な手続きが必要な株式発行を行わなくても、個人を含む不特定多数の投資家から資金を一気に集められます。

 

2.2 通貨の価値を持たせることを目的としたICO

新しく仮想通貨を発行する際に、世間の注目を集めて価値を持たせるためにICO(トークンセール)を行う場合もあります。

なにもせずに一般公開するよりも、トークンセールを経て上場する方が、通貨の価値が高くなる可能性があるためです。

 

そして、それを支えるように、ICO情報に敏感なトレーダーがたくさん存在しています。

例えば、2014年から4期に分けてトークンセールが行われたイーサリアムは、ICOを実施したことで爆発的に価格が上昇しました。日本発のQASHやCOMSAも、ICOを行ったことで通貨の価値が大きく上がりました。

 

2.3 お金儲けの仕組みを作ることを目的としたICO

ICOを行う主催者の中には、自らのお金儲けのためにICOを悪用し、お金儲けを目的とする者もいます。

ICO人気を利用して、新規ICO案件を立ち上げたあとに資金が集まった時点で行方をくらますという詐欺まがいのICO案件も、海外で実際に報告されています。

ICOに投資する場合は、投資家が自己責任で価値を判断する必要があります。

 

3 ICOのメリット・デメリット

ここからはICOのメリットとデメリットについて解説していきます。

 

3.1 ICOで資金調達する側のメリット・デメリット

ICOで資金調達した場合のメリットは、ホームページなどに簡単な計画書を開示するだけで投資家を勧誘できることです。

従来の資金調達方法と比べて参入障壁が低く、コストを抑えられ、さらに利便性が高いというメリットがあります。

株式を発行するIPOの場合、証券会社などの金融機関を介して上場するため、仲介手数料を払う必要があります。

 

また、株式公開後は株主に対して配当を支払い、株主総会を開いて決算説明を株主に説明する義務があります。

そのための準備や各種手続きが法律的に必要となるため、少々ハードルが高いといえます。

一方、ICOには、現状法的な取り決めがありません。

Webサイトで告知するだけで、世界中のユーザーから資金を集めることが可能です。

トークンを保有しているユーザーに配当や株主優待を払う義務もありませんし、プロジェクトの議決権を与える必要もありません。

 

デメリットとしては、プロジェクトやサービス内容に魅力がなければ、資金が集まりにくいことが挙げられます。

株式上場のように監査法人が存在しないICOでは、投資するかどうかをホワイトペーパーなどで投資家自身が判断します。

そのため、資金を集めるためには、プロジェクト自体の有益性や将来性が伝わるホワイトペーパーを用意する必要があります。

 

また、もうひとつの懸念点が、法整備により今後ICOを取り巻く環境が変わる可能性があることです。

ICOに関わる詐欺や事件の相談が増えていることを受けて、金融庁は「ICO規制を検討している」と発表しました。海外ではICOを全面禁止にする国も出てきており、日本ではどのような法改正が実施されるのか、注視する必要があります。

 

3.2 ICOに投資する側のメリット・デメリット

ICOに投資する側のメリットは、トークンの価値が上がれば売却益が期待できること、ネットを介して手軽に世界中の案件に投資できること、小さな案件にも投資できることの3つです。

 

例えば、QUOINE独自トークンであるQASHは2017年にICO(プレセール)が行われ、1QASH=0.001ETH(約30円)で販売されました。

QUOINEX(現Liquid)に上場したあとは、ICO価格の2倍に価格が上昇しました。また、現在Zaifに上場しているCOMSAも、上場直後はICO価格から大きく価格が上がり話題になりました。

ただし、仮想通貨法により金融庁に認定された仮想通貨のみが上場できるようになったため、上場が見込めない小規模のICOでは、大きな売却益を得ることは難しくなりました。

 

投資家から見たICOのデメリットとしては、株式市場のように商品を選別してくれる仲介会社がないため、投資リスクが大きいことが挙げられます。

投資したプロジェクトが成長して大きくなればリターンを見込めますが、事業が失敗すれば価値がゼロになる可能性もあります。さらに、ICO実施者が資金を持ち逃げするケースも報告されています。

従来の投資手段のようにリスクの選別をしてくれる仲介業者がいないため、投資家自らが目利きし、投資することが重要です。

4 ICO時に発行されるトークン

最後に、ICOトークンの種類について解説します。企業やプロジェクトがICOで資金を調達し、購入者に発行されるのが「トークン」です。

ICOトークンには、仮想通貨型、会員権型、プリペイドカード型、ファンド持分型、アプリケーション・プラットフォーム型などの種類があります。

 

・仮想通貨型トークン

ビットコインのように決済手段や送金手段としての価値を持つトークンのことです。

ただし、仮想通貨法により、この形式のトークンは金融庁の認可を受けなければ売買や交換ができなくなったため、取り扱いにおいては留意が必要です。

 

・会員権型トークン

そのトークンを保有していることによって、サービスを利用する権利を与えられるトークンのことです。

 

・プリペイドカード型トークン

トークン発行者が提供するサービスに利用できる対価として使えるトークンです。

 

・ファンド持分型トークン

事業の収益を配当として分配するトークンです。預金金利のようなイメージで、保有者に一定のタイミングで配当が還付されます。

 

・アプリケーション・プラットフォーム型トークン

プラットフォームやアプリケーションを利用する際の利用料となるトークンのことです。

イーサリアムの発行したトークンがこれで、プラットフォームを利用するときにトークンが使われるため、サービスの需要が増えるに従ってトークンの価値が上がっていきます。

執筆者

Liquid編集部

Liquidに関する様々な情報をお知らせします。

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