仮想通貨の「オフチェーン」ってなに?仕組みやオンチェーンとの違いについて

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仮想通貨は、基本的にブロックチェーンを用いて取引を行っています。

取引の際、ブロックチェーンを利用して行う取引をオンチェーン取引、ブロックチェーンの外側で行われる取引をオフチェーン取引といいます。

オフチェーンは、仮想通貨における技術のひとつです。

この記事では、オフチェーンとは一体どういうものなのか、オフチェーンとオンチェーンとの違いについて詳しく解説します。 

1 オフチェーンとオンチェーンの違い

オンチェーンとオフチェーンの大きな違いは、「取引のどの部分を記録するか」という特徴にあります。

オンチェーンでは、取引のすべてがブロックチェーンのネットワークでリアルタイムに記録されていくのに対し、オフチェーンでは、取引の最初と最終的な取引の結果だけがメインチェーンに記録されます。

 

オンチェーンもオフチェーンも、同じブロックチェーンに記録されていくため、それぞれが別のチェーンになっているわけではありません。

また、オンチェーン取引とオフチェーン取引には「情報量」の違いがあります。

オンチェーン取引では、取引における情報すべてを記録するため、最終的な情報量が膨大になってしまうのが難点でした。

 

そのため、仮想通貨におけるスケーラビリティ問題から、オフチェーンの利用が検討されるようになったという背景があります。

オフチェーンを利用しているのは、主に仮想通貨取引所です。取引所がオフチェーンを利用することで、通常であれば時間のかかる取引承認も、同一取引所のオフチェーンを利用するユーザー間であれば、送金速度を速め、手数料を軽減することができます。

 

1.1 オフチェーンとは

前述しましたが、オフチェーンとは、ブロックチェーン上に直接記録されない情報があるやりとりを指します。オフチェーンを利用することで、取引の際、1分間に処理できるトランザクション量を数千倍に高めることが可能です。

 

通常、ビットコインのオンチェーン取引であれば、ひとつのブロックの承認には最低でも10分かかります。承認が遅れると次々に承認しなければならない情報が溜まっていき、取引手数料が増大してしまうことも少なくありません。特に、近年は仮想通貨ユーザーが増えたこともあり、取引の遅さと高い手数料が、ユーザーの負担になると問題になっていました。

取引所以外にも、オフチェーンを利用しているものがあります。ビットコインのライトニングネットワークや、イーサリアムのライデンネットワークなどもオフチェーンです。同じ相手に連続して通貨を送金する際、オンチェーンではそのたびに手数料を支払い、毎回取引に対する承認してもらわなければなりません。

 

しかし、オフチェーンなら、オフチェーンで取引を繰り返し、最終的な取引結果だけをメインチェーンに記録して取引を完了させることができます。

こういった方法を採ることで、仮想通貨において大きな問題であるスケーラビリティ問題の解消を図りつつ、手数料と送受金にかかる時間を節約することができるのです。

ビットコインでは、2017年に取引数が急激に増加したことによって、取引承認の遅延や送金手数料の増加といった問題が起きてしまいました。これによって仮想通貨ユーザーは不便な状況を強いられ、ユーザーの離脱にもつながったといわれています。

オフチェーンの開発が進み、仮想通貨利用の問題点が解消されることによって、ユーザーと取引量が増えても問題なく仮想通貨を利用できるようになるでしょう。快適な利用環境によって、それぞれの通貨を利用するユーザーが増える可能性もあります。

 

1.2 オンチェーンとは

一方、オンチェーンは、ブロックチェーンを使った従来どおりの取引方法を指します。

どのアドレスがどこへ、いくら送金したのか、ブロックチェーン上に直接記録することができます。これはブロックチェーンの特徴である完全な非中央集権での取引となり、取引所などを経由することはありません。

このオンチェーン取引によって仮想通貨は安全性が保たれています。誰にでも見られる情報となって取引が記録されることで、改ざんが困難になります。オンチェーン取引にはトランザクション問題などの課題も多く残されていますが、安全性を担保する上で必要なものでもあります。

オフチェーンでは、オンチェーンの安全性も引き継がなければならないため、新しいオフチェーンを作る際には安全な取引ができるよう、細心の注意を払って開発しなければなりません。

 

2 オフチェーンの仕組み

オフチェーンの仕組み

最後に、オフチェーンの仕組みについて詳しく解説します。

オフチェーンでは、ブロックチェーンを使わずに2者間での取引や複数人での取引が可能になっています。

例えば、ビットコインのライトニングネットワークは、ブロックチェーンの外に新たなネットワークが構築されています。ネットワークの構成員同士がつながり、さらに構成員がブロックチェーンとつながることで、ビットコインをオフチェーンで送受金できるようになっています。

 

オフチェーンはブロックチェーンとは別のレイヤーに存在する技術のため、「レイヤー2の技術」とも呼ばれています。1層目にブロックチェーン、2層目にオフチェーンというように、階層が分かれているイメージです。

イーサリアムのライデンネットワークでも、ライトニングネットワークとほぼ同様の仕組みが採用されています。

 

ライトニングネットワーク、ライデンネットワーク、取引所によるオフチェーンでは、取引を行う2者がまずオンチェーンにある通貨をデポジットし、プライベートなP2P(Peer to Peer:ピア・トゥ・ピア)ネットワークを開く必要があります。最初にデポジットした通貨の分だけ、そのネットワーク上で取引可能となります。

例えば、AさんとBさんがとある労働条件を結んだとします。その条件とは、1時間ごとにBさんがAさんの指示どおりに仕事をこなすと、AさんからBさんへ1時間ごとに報酬が支払われるというものです。

 

仮想通貨を使って報酬を支払ったとき、オンチェーンでは1時間ごとの報酬を支払うたびに送金手数料がかかります。契約が時給1,000円の8時間労働で、送金手数料が仮に100円であれば、オンチェーンなら800円の手数料が必要です。

しかし、オフチェーンであれば、デポジットした金額までなら何回でも手数料無料で支払いができます。

オフチェーンの機能によって仮想通貨取引がスムーズになれば、今後仮想通貨の役割はさらに増えていくでしょう。

投稿者

Liquid編集部