ブロックチェーンの「パブリックチェーン」と「プライベートチェーン」の違い

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ブロックチェーンには大まかにわけて「パブリックチェーン」と「プライベートチェーン」というふたつの異なる特徴を持つブロックチェーンがあります。
パブリックチェーンは、中央集権者が存在せず、不特定多数のユーザーが参加できる透明性の高いブロックチェーンです。
一方、プライベートチェーンは、単独の管理者・承認者が存在し、許可されたノードのみが取引承認や合意形成を行うブロックチェーンです。
また、このふたつのブロックチェーンの中間的な存在に位置している「コンソーシアムチェーン」もあります。
この記事では、それぞれの特徴やメリット・デメリットを説明したあと、今後のブロックチェーンの将来性についても解説していきます。

1 パブリックチェーンとプライベートチェーンを比較

ブロックチェーンには大きくわけて、パブリック型とプライベート型のふたつがあります。
簡単に両者の違いを説明するならば、特定の管理者が存在するかしないか、そして取引記録の承認や合意形成を限られた者だけで行うかオープンにするか、という大きな違いがあります。
より詳細に、それぞれのブロックチェーンについて解説していきましょう。 

1.1 パブリックチェーンとは


パブリックチェーンとは、ブロックチェーンの中でもっともオープンで公共性の高いブロックチェーンで、分散型アプリケーションプラットフォームに適しています。
パブリックチェーンに分類される代表格は、世界で初めて誕生したビットコインです。ほかにもイーサリアムなどの基盤に利用されています(分類については諸説あり)。 

1.1.1特徴やメリット

パブリックチェーンは、公平性や誰でも参加できるということに重きを置いています。
ビットコインが誕生し、同時にブロックチェーンという概念が生まれた時に、ビットコインやブロックチェーンは銀行や政府などの中央集権的な管理者が存在せずとも取引がネットワークに参加しているユーザーによって監視され、改ざんや不正の恐れを排除しながら成立するものとして誕生しました。
その意志を引き継いでいるブロックチェーンがパブリックチェーンです。
パブリックチェーンの特徴としては、中央管理者が存在しないこと、ネットワークや合意形成への参加が自由であること、誰もがブロックチェーンの中身を検証できること、などがあります。特に合意形成は厳格であることが求められていて、PoW(Proof of Work:プルーフ・オブ・ワーク)やPoS(Proof of Stake:プルーフ・オブ・ステーク)などのコンセンサスアルゴリズムにより決められています。

パブリックチェーンのメリットは、主に3つあります。
それは、オープンであるため誰もがノードを立ててネットワークに参加できること、中央機関が存在しないことにより公共性や真正性が守られるため、改ざんや契約が履行されないリスクがないこと、仕様(システム)変更が民主的に行われることです。
一方で、取引の承認に時間がかかり、手数料が高くなる場合があることや、現在主流のPoWでは、大量の計算能力、時間、電力、マシンパワーが必要になるなどのデメリットがあります。
また、参加者の意見が揃わない場合には仕様変更が難しいこと、参加者全員がデータを閲覧可能なため個人情報保護の観点から問題があることなどもデメリットとして挙げられます。

1.2 プライベートチェーンとは


プライベートチェーンには、単独の機関が中央管理者として存在しています。
また、ネットワークへの参加も取引を承認するのも管理者の許可制です。この特徴から「パーミッションドチェーン」と呼ばれることもあります。
リップル社が発行・管理しているリップル(XRP)は、プライベートチェーンを使用しています。

1.2.1 特徴やメリット

プライベートチェーンの最大のメリットは、取引承認を一部のノードのみに限定することで、迅速で効率的に取引の承認が行えることです。
パブリックチェーンでは誰でも採掘(マイニング)に参加できるため、悪意あるマイナーによる記録を防ぐプロセスが必要となります。
そのような事情から、取引に時間と電力消費がかかっているのです。
しかし、プライベートチェーンではあらかじめ管理者が許可した、信頼性の高いノードだけが取引承認を行うため、承認スピードが速くなります。
そのほかにも、管理者が存在しているため仕様変更が容易であること、管理がしやすいことなどもメリットです。中央の管理を損なわずにブロックチェーンのメリットを取り入れられ、かつ取引スピードが速いので、金融機関などのシステムに向いています。
一方、中央管理者によるデータ改ざんの可能性や、契約が履行されないリスク、パブリック型のブロックチェーンほど厳密な取引の検証が行われていないため、不正を見逃すリスクがあります。 

1.3 両者の中間的なコンソーシアムチェーンとは

コンソーシアムチェーンとは、パブリックチェーンとプライベートチェーンのちょうど中間的な存在のブロックチェーンです。
プライベートチェーンのように管理者がいますが、コンソーシアムチェーンは単独ではなく複数の組織が許可制でネットワークに参加します。
複数企業が連合して運用するようなネットワークに採用されています。

1.3.1 特徴やメリット

コンソーシアムチェーンは、まさにパブリックチェーンとプライベートチェーンのメリットを足して、デメリットを取り払ったようなブロックチェーンです。
ノード参加者が管理者の許可制であること、管理者がいることで仕様変更や管理を進めやすいといった特徴は、プライベートチェーンと同じです。
大きな違いは、プライベートチェーンの管理者が単一であるのに対し、コンソーシアムチェーンは複数の組織であることです。
複数の管理者が存在することで、相互監視が行われるため、プライベートチェーンで懸念されるデータ改ざんや不正利用が起こるリスクが低くなります。
ただし、パブリックチェーンほどの透明性はないため、プライベートチェーン同様、管理者が信頼できるかが重要となります。

2 今後のブロックチェーンについて


パブリックチェーン、プライベートチェーン、そしてコンソーシアムチェーンは、それぞれ異なる特徴やメリット・デメリットがあり、目的や使い方に差があります。
パブリックチェーンは、透明性が高く自立的なブロックチェーンなので、非中央集権的な仮想通貨への利用に向いています。
ブロックチェーンはビットコインのパブリックチェーンから始まったものであり、これを応用して、さまざまな目的に応じたブロックチェーンが次々と登場しています。
取引の処理速度が速く、プライバシー保護を重視する金融機関のような組織には、プライベートチェーンやコンソーシアムチェーンのようなパーミッションドチェーンが向いています。
コンソーシアムチェーンは、プライベートチェーンと同様のメリットを持ちながら、プライベートチェーンよりも合意形成の妥当性や検閲耐性が高いブロックチェーンです。
金融ソリューションを中心に今後もさまざまな場で活用されることが期待されています。

投稿者

Liquid編集部