イーサリアムの国別取引量は?日本での取引量や今イーサリアムが人気の理由とは

2018年3月現在、ビットコインの次に時価総額が多いイーサリアム(ETH)は、その取引量を国別に比べてみると、米国や欧州、韓国で特に人気があるアルトコインだということがわかります。
日本ではどのくらいイーサリアムが取引されているのか、そして、なぜ今イーサリアムが人気なのか、その理由を解説します。
1 イーサリアムはビットコインに次いで2位の仮想通貨
仮想通貨自体の認知度が低い日本では、イーサリアムの知名度も低いかもしれません。
しかし、仮想通貨取引をしている人ならば、一度は耳にしたことがある有名なアルトコインです。
イーサリアムは、現在ビットコインに次いで世界第2位の時価総額を誇る仮想通貨で、とても人気があります。
海外ではビットコインよりも取引高が高くなることもあり「第2のビットコイン」とも呼ばれています。
2018年3月9日時点の時価総額は、1位のビットコインが約15.97兆円。2位のイーサリアムは約7.12兆円で、3位であるリップルの約3.29兆円に対し、倍以上となっています。ここに4位のビットコインキャッシュが約1.78兆円と続いています。
これまで「第2のビットコインはどの仮想通貨になるか?」という議論が活発に交わされ、2位の座をめぐって熾烈な争いが繰り広げられてきました。
2017年12月頃には、リップルの時価総額がイーサリアムを追い越しましたが、すぐにイーサリアムが2位の座を奪い返しました。
イーサリアムは、3位であるリップルの倍以上の時価総額を誇る非常に大きな市場を持つ仮想通貨となりました。こうしてイーサリアムは、「第2のビットコイン」の座を不動のものとしたのです。
2 イーサリアムの国別取引量
仮想通貨情報サイト「CryptCompare」のイーサリアム通貨別ボリュームのデータを見ると、イーサリアムが最も買われている通貨は米国ドル(USD)で、その割合は約35%です。その次がビットコインで、約33%。次いでTetherが約17%、ユーロが約6%、韓国ウォンが約5%、それ以外が約3%と続きます。(2018年3月9日時点)
つまり、イーサリアムの国別取引量は、米国が約35%、欧州が約6%、韓国が約5%、それ以外の国が約3%ということになります。
日本でも人気の高いイーサリアムですが、世界的に見るとシェアがとても低く「それ以外」の約3%の中に入っているという現状です。
3 日本円でのイーサリアム取引量は?
日本円のイーサリアム取引量は約3.66億円です。イーサリアムの通貨別ボリュームランキングで9位、シェアでは全体のわずか0.31%に留まります。
しかし、時価総額2位であるイーサリアムのシェアが低いからといって、日本の仮想通貨取引シェアが低いのかというと、決してそうではありません。
ビットコインの通貨別ボリュームランキングでは、日本は堂々の第1位。シェアは約44%を占め、市場規模は約3.1兆円です。
つまり、日本ではイーサリアムの取引が少なく、圧倒的にビットコインでの取引が多いということです。
また、3位であるリップルの通貨別ボリュームでも、日本円のシェアは全体のわずか約0.08%。日本円によるビットコインの取引は活発にしていますが、それ以外のアルトコイン取引はあまりしていないようです。
国内で約3.66億円という市場規模を抱え、世界では約7.12兆円もの時価総額を誇るイーサリアムは、国内ではビットコインに遠くおよびませんが、世界では非常に高い評価を受けていることがわかります。
4 イーサリアムが人気の理由
4.1 スマートコントラクト機能への期待
イーサリアムの人気の理由は、「スマートコントラクト」(自動化できる契約)機能が実装されている点が挙げられます。
スマートコントラクトは、直訳すると「賢い契約」です。契約および契約に関わる取引や行動をすべて自動化する仕組みのことで、人の手を介さずにプログラムが決められた処理を代行してくれます。
契約ごとにプログラムを自由に設定できるため、さまざまな契約に応用できます。
具体例を交えて説明します。
通常、個人間で何らかの契約を行う場合にはリスクが発生し、そのリスクを避けるためには第三者の存在が欠かせません。
例えば、個人間で中古品のやり取りをする場合、購入者はお金を払っても商品がきちんと届くか、売却する側は商品を送ってもきちんと代金を回収できるかという懸念があります。
このリスクを避けるためには、中古品販売業者などの第三者を介し、リスクを取り除くのが理想的な方法です。
しかし、第三者を挟むと契約が実行されるまでの時間がかかったり、代行販売してもらうための手数料などがかかったりします。
スマートコントラクトでは、その第三者が行う部分をシステムが自動で行います。
すべての取引内容や行動はブロックチェーンに記録・公開され、世界中のユーザーがその記録を見ることが可能です。
それにより透明性が高まるため、相手の信用情報を気にする必要がなくなります。
契約を簡略化できるため、契約に関わるコストを削減できるメリットがあります。
実際に多くの企業がスマートコントラクトを活用したサービス展開を始める動きを見せており、注目が集まっています。
4.2 企業連合には名だたる企業が加盟
イーサリアムが人気を博しているもうひとつの理由として、イーサリアムの活用の場が大きく広がっていることが挙げられます。
スマートコントラクト機能を中心としたイーサリアムのブロックチェーン技術に注目が集まり、活用していきたいと名乗りをあげている企業がたくさんいるのです。
イーサリアムの活用に共同で取り組むイーサリアム企業連合(EEA:Enterprise Ethereum Alliance)には、世界中から250社を超える名だたる企業が加盟しており、マイクロソフトやインテル、IBMといったIT関連企業や、JPモルガンやUBSといった金融機関、日本の大企業であるトヨタ自動車やKDDI、三菱東京UFJ銀行などが参画しています。
参画企業はイーサリアムのプラットフォームを実用化するために、共同で開発を進めています。これにより近い将来、イーサリアムのプラットフォームを、大企業が活用していくと考えられています。
イーサリアムを活用したサービスが広がれば、イーサリアムの需要はさらに拡大していきます。今後の展望が期待されているイーサリアムだからこそ、多くの投資家たちがイーサリアムの将来に期待し、投資をしているのです。
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執筆者
Liquid編集部
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