仮想通貨投資に大事な「ポートフォリオ」の考え方

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仮想通貨で投資を行う際には、「ポートフォリオ」を持っているかどうかが重要なポイントとなります。ポートフォリオを作成しておけば、仮想通貨の投資におけるリスクに備えることが可能です。

ここでは、仮想通貨の投資に大切なポートフォリオの考え方や、ポートフォリオを作成する際に押さえておきたいポイントを解説します。

1 仮想通貨における「ポートフォリオ」とは

ポートフォリオとは、投資家が保有する金融資産の組み合わせのことです。

イタリア語で紙幣専用の財布を指すポルタフォリオが語源で、主に「金融分野」「教育分野」「クリエイティブ分野」で使われる言葉です。

ポートフォリオは、直訳すると「書類入れ」「紙ばさみ」などの意味を持ちます。

書類を綴じてひとまとめにするファイルやバインダーと異なり、ポートフォリオはひとつひとつの書類同士を固定するのではなく、ケースにまとめておき、個々の書類を自由に出し入れできる状態をいいます。

仮想通貨におけるポートフォリオは、上記のうち金融分野に該当し、自分が保有している仮想通貨や投資など金融資産の組み合わせを指すのが一般的です。

たとえば、現金を200万円、国内株式を50万円、外国株式を100万円、仮想通貨を30万円という構成で金融資産を保有しているのも、ポートフォリオのひとつです。

また、仮想通貨のみでポートフォリオを構成する場合、ビットコインを50万円分、ビットコインキャッシュを20万円分、リップルを60万円分という構成でポートフォリオを作成している人がいれば、ビットコインを30万円分、リップルを50万円分、イーサリアムを10万円分、キャッシュを10万円分という構成のポートフォリオを持つ人もいるかもしれません。

このように、ポートフォリオは、「どの仮想通貨をどれだけ保有するのか」または「どの金融資産を組み合わせて保有するのか」により、人それぞれ異なります。そして、仮想通貨を運用する上で、ポートフォリオを構成しておくのは非常に重要なことなのです。

2 ポートフォリオを作る理由・考え方について

前述したように、仮想通貨におけるポートフォリオとは、保有する仮想通貨の組み合わせのことです。

複数の仮想通貨を組み合わせて、人とは違った自分だけのポートフォリオを作成するため、「分散投資」といういい方もできるでしょう。

ポートフォリオを作る理由は、この分散投資にあるといえます。

異なる金額、異なる値動きの仮想通貨をいくつかに分けて保有することで、投資におけるリスクを減らすことができるのです。

アメリカには、「Don’t put all your eggs in one basket(すべての卵をひとつのカゴに盛るな)」という格言があります。これは、投資の世界でよく例えに用いられるもので、分散投資の重要性をよく表しています。

たとえば、複数の卵をひとつのカゴに盛って保管しておくと、万が一そのカゴが落ちてしまえば、カゴの中の卵はすべて割れてしまいます。

しかし、それぞれの卵をひとつずつ別のカゴに入れておけば、たとえカゴのひとつが落ちて卵が割れてしまったとしても、ほかの卵を守ることができるのです。

仮想通貨の場合にも、同じことがいえます。ビットコインをはじめとする仮想通貨には、主に以下のようなリスクが考えられます。 

・価格変動リスク

・信用リスク

・取引所リスク

・資金管理リスク

「価格変動リスク」とは、取引価格の変動により投資した仮想通貨の価値が下がり、期待する収益が得られないリスクです。

「信用リスク」は、資金を調達している各仮想通貨の運営者がプロジェクトを実行できない場合や、資金集めのみを目的とした詐欺を行った場合に、運営者の信用の急落にともない、仮想通貨の価値も下がってしまうリスクを指します。

「取引所リスク」とは、仮想通貨を扱う取引所がハッキングされることで仮想通貨が盗まれるリスクです。

「資金管理リスク」とは、仮想通貨を保管する方法に付随するリスクを指します。 

たとえば、資金管理の方法にはオンライン上のウォレットや、ハードウェアウォレット、ペーパーウォレットのように、インターネットやハードウェア、紙面を媒体にして秘密鍵を保管する方法のほか、自分で秘密鍵やパスワードを記憶しておく方法などがあります。 

ところが、これらは万全ではなく、いずれもハッキングされたりウイルスに感染したり、紙面を紛失したりする可能性があるのです。

これらのリスクを踏まえた上で、資金をすべてビットコインに投資していたとします。

もしも、前述した何らかの問題により保有するビットコインを失ってしまった場合には、同時にすべての金融財産も失ってしまうことになります。 

しかし、同じ資金額でも、ビットコインのほかにビットコインキャッシュやイーサリアム、キャッシュ、リップルなど複数の仮想通貨に分けて保有していれば、ビットコインを失ってしまったとしても手元には別の仮想通貨として資産が残ります。

つまり、ポートフォリオ全体で見ると、ビットコインだけを保有していた場合と比べ、仮想通貨の運用におけるリスクを和らげることが可能となるのです。

3 【まとめ】ポートフォリオを組むときに大切なポイント

ポートフォリオを組むときには、ひとつの視点だけで仮想通貨の価値を判断せず、さまざまな角度から見極める必要があります。

ここからは、ポートフォリオを組むときに大切な3つのポイントについて解説していきます。

3.1 時価総額

仮想通貨の時価総額とは、「発行済みのコイン×価格」の計算式で算出される仮想通貨全体の合計のことです。

時価総額に注目してポートフォリオを組むときには、その比率を元に作成します。

一般的に、時価総額の低い仮想通貨は値動きが激しいのが特徴です。

時価総額比率に基づいてポートフォリオを構成すると、時価総額が低い仮想通貨はおのずと保有する割合が小さくなるため、万が一価値が急落したとしても、ポートフォリオ全体に与える影響を抑えることができるのです。

また、時価総額という基準に基づき、客観的にポートフォリオを作成するため、保有する仮想通貨が特定のコインに偏ってしまうリスクを抑えることもできます。

時価総額の上位10種類ほどの仮想通貨をピックアップし、その割合に応じて資金を分散すると、時価総額に基づいたポートフォリオができあがります。 

特定の仮想通貨の価格が高騰し収益を得られたとしても、時価総額が低い仮想通貨はポートフォリオ上で保有する割合が少ないため、その恩恵を受けにくいといえますが、仮想通貨全体に偏りなく投資ができるため、その分、安定した投資ができるのが特徴です。

3.2 流動性

仮想通貨の流動性とは、取引所でどれだけ活発に売買取引が行われているのかを見る指標のことです。

つまり、流動性が高ければ高いほど取引が活発に行われているため、仮想通貨の価値が高く、反対に流動性が低ければ取引が活発に行われていないため、仮想通貨としての価値は低いと判断することができます。

仮想通貨の価値は、1単位あたりの価格で判断されることが多いのも事実ですが、それだけでは仮想通貨の真価を見極めることは難しいといえます。

なぜなら、流動性が低ければ、仮想通貨の真価とは釣り合わない価格で取引される可能性があるからです。 

たとえば、流動性の低い仮想通貨が、1通貨あたり約30円で取引されていたとします。流動性が低いにも関わらず、約30円の価格で取引されるのには、そのコインだという理由だけで欲しがる愛好家が買い注文を出していることが理由として考えられます。

一見すると、愛好家に需要があるため価値があるのではという見方もできます。しかし、実際は「価値に見合った価格でなくても良いから、このコインが欲しい」という愛好家が存在してこその価格のため、その仮想通貨の真価は30円よりも低いといえるのです。

また、時価総額と流動性は、比例関係にある訳ではありません。時価総額が高くても流動性の低い仮想通貨や、時価総額が低くても流動性の高い仮想通貨など、さまざまです。

前者の場合には、前述したように仮想通貨自体の真価に見合わない価格で取引される可能性があるだけではなく、コインを売却したくても流動性が低いために安い価格でしか取引が成立しない可能性もあります。したがって、ポートフォリオを組むときには流動性の高さに注目することも重要です。

3.3 トランザクション数

トランザクションとは、取引の記録やソフトウェアの処理方式のことです。仮想通貨においては、取引データの意味で使われるのが一般的です。

仮想通貨のトランザクションは、不特定多数の支払元・支払先によって成り立っており、以下の4つの要素で構成され、すべてのユーザーに共有されています。

・未使用トランザクションアウトプット

・アウトプット

・インプット

・メタデータ

「未使用トランザクションアウトプット」とは、UTXO(Unspent Transaction Output:アンスペント・トランザクション・アウトプット)と呼ばれ、ブロックチェーン上で管理されている未使用の取引データトランザクションのことです。「アウトプット」は誰が仮想通貨を送ったのか、また「インプット」は誰から仮想通貨が送られたのかを意味しています。そして、「メタデータ」とは、トランザクションのデータサイズやトランザクションIDなど、トランザクションの情報を示したデータのことです。

トランザクション数が大きければ大きいほど取引数の多さを意味しているといえるため、ポートフォリオを組むときの判断材料として活用することができます。

投稿者

Liquid編集部