ビットコインのユーザー数は?日本と世界での利用者数
最近、仮想通貨についての情報が増えています。それにともない、世界のビットコインユーザー数や時価総額も増えているようです。中でも、日本のユーザー数や割合はかなり増加しています。
この記事では、ビットコインの時価総額は過去から現在でどのぐらい増えたのか、どこの国がもっともユーザー数が多いのか、なぜ日本人にビットコインが人気なのか、などを解説していきます。
1 ビットコインの時価総額は
仮想通貨ごとの時価総額や流通ボリュームなどを配信しているCoinMarketCapによると、ビットコインの時価総額は、約12兆円です(2018年7月2日現在)。
ちなみに、時価総額がビットコインに次いで2位のイーサリアム(EHT)は約5兆円、3位のリップル(XRP)は約2兆円なので、ビットコインはほかのアルトコインと比較して、圧倒的に時価総額が高いことがわかります。
なお、ビットコインから分裂して生まれたビットコインキャッシュ(BCH)は4位につけており、時価総額は約1.4兆円です。
仮想通貨は数百種類以上のコインがあるといわれていて、時価総額ランキングは常に変動しています。特に2位以下は常に入れ替わりをしていますが、ビットコインの時価総額は常に1位を独走している状態です。「仮想通貨の代表」の地位は不動といえるでしょう。
2 日本のビットコインユーザーは?
先ほどの時価総額は、世界中で取引されているビットコインの流通量を合計したものです。ここからは、日本に限った場合のビットコイン取引についてみていきます。
各国の法定通貨との取引量がわかるcryptocompareによると、通貨別ビットコインボリュームでは、JPY(日本円)建てがもっとも多く、約54%です。(2018年7月2日現在)
続いて、USDT(ドルと同じ価値を持つペッグ通貨)が約30%、USD(アメリカドル)が約10%となっています。
全世界のボリュームのうち、約半数のビットコインが日本円により買われています。つまり、全世界で流通しているビットコインの約半分は日本人が買っていることがわかります。
日本のビットコインユーザーの割合が増えたのは、2016年に入ってからです。
2016年頃までは、アメリカドルの割合が多く、日本円の割合は全体の10%を下回る程度でした。2016年を過ぎたあたりから一気に日本ユーザーが増え、2016年後半には、全体の約60%を占めるようになりました。現在は少し占有率が減りましたが、それでも半数以上が日本円による取引です。
変動はありながらも、2016年以降、ビットコイン市場を日本がずっと牽引してきています。そのような状況から、日本は「仮想通貨大国」と呼ばれています。
2.1 日本でビットコインユーザーが増え続ける理由
日本でビットコインなどの仮想通貨取引が活発した要因としては、法整備が早かったことが挙げられるでしょう。2017年4月に行われた資金決済法の改正により、9月には金融庁認可の仮想通貨交換業者が登録されました。
法整備により、安全に取引できる取引所が定められたこと、そしてホワイトリストという金融庁から認可の下りた仮想通貨が定められたこともあり、仮想通貨取引を新たに始めるユーザーが急増したのではないかと考えられています。
一方、中国では仮想通貨の規制が強化され、ビットコイン取引所は実質的に閉鎖に追い込まれました。それまでは人民元建ての取引が多かったのですが、規制強化により中国人の取引がほとんどゼロになりました。そのため、中国人投資家の減少で人民建ての割合が減り、代わりに日本円建ての取引の比率が必然的に上がっています。
また、外国為替市場の値動きが安定している状況の中、投機目的のFX投資家が、新しい市場であるビットコイン市場に乗り出したとも考えられています。
さまざまな要因が重なり、現在では日本はビットコイン取引量第1位の国となっています。
2.2 今後の日本でのユーザー数は増える?
今後も日本のビットコインユーザー数は増えるのではないかと考えられています。
ダリア・リサーチという会社が2018年5月に行った調査によると、仮想通貨を保有している割合は、日本人が11%ともっとも高く、今後6ヶ月以内に投資を予定している人も4%の割合になったそうです。
日本以外にも、合わせて8ヶ国で行われたこの調査ですが、日本はどの国よりも仮想通貨の認知度や理解度が高い水準でした。すでに取引を行っているユーザーだけでなく、これから取引を始めようと考えている潜在ユーザーがたくさんいることがわかっています。
3 世界のビットコインユーザーは?
日本円建てでビットコインが多く買われていることがわかりましたが、ほかの国の情報も改めてまとめていきます。
2018年7月2日現在の通貨別ビットコインボリュームを見ると、1位がJPY建てで約54%、2位がUSDT建てで約30%、3位がUSD建てで約10%となっています。続いて、4位がKRW(韓国ウォン)建てで約2%、5位がEUR(ユーロ)建てで約1%となっており、6位以下は、BCH(ビットコインキャッシュ)建て、QC(QCash)建て、PLN(ポーランドズウォティ)建て、AIC(Aitheon)建て、GBPイギリスポンド)と続きます。ただし、6位以下は、いずれも1%を下回っています。
各国の通貨だけではなく、ビットコインキャッシュ建てでビットコインを買うなど、別の仮想通貨を使用してビットコインが購入されることも多いようです。
ビットコイン全体の半数が日本円で買われていることは前述したとおりですが、USDT建てとUSD建てを合わせると、約40%を占めています。USDTは、USD Tetherという法定通貨と連動した価値を持つ仮想通貨のことです。これにより、アメリカのユーザーがビットコイン購入の4割を占めていることがわかります。
USD建てやUSDT建てで購入されるビットコインの割合は、2016年前半までは常にトップを維持していました。一時期はビットコイン全体の約8割をUSD建てとUSDT建てが占めていましたが、2016年以降は日本人ユーザーが急増し、シェアを占めるようになったため、現在は合わせて5割ほどとなっています。
そのほか、ビットコインを保有しているユーザー数が多いのは、韓国、ユーロ圏(ヨーロッパ)、ポーランド、イギリスとなっています。
4 ビットコインユーザーの今後について
2017年12月に過去最高の時価総額を記録したビットコインですが、その後ネガティブなニュースがあったことにより、相場は軟調な動きを見せています。
しかし、ライブ動画配信サービス「TwitCasting」がビットコインに対応したり、ビットコイン決済サービスが増えたりと、法定通貨に代わる決済手段としてのインフラ整備が進んでいます。
こうしたサービスは今後、ビットコインのユーザー数を増やしていく一助となるでしょう。ユーザー数が増えることで、またかつての勢いを取り戻していくのではと見られています。
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執筆者
Liquid編集部
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