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ビットコインで脱税をすると追徴課税の対象に。利益が出た場合、申告が必要な人は?

ビットコインに限らず、資産運用で利益が出たら税金を納めなければなりません。しかし、利益が出ても、その内容によっては、申告をしなくてもよい場合があります。一方、申告を怠れば、その分のリスクを背負う可能性もあります。

この記事では、ビットコインや仮想通貨で確定申告が必要な要件や、仮に脱税してしまった場合の罰則などを解説していきます。

1 ビットコインには税金がかかる?

国税庁の発表では、ビットコインを売却、使用することによって利益が生じた場合、その利益は所得税の対象となります。

具体的にどう処理する必要があるのか、解説していきます。 

1.1 ビットコインで得た利益は「雑所得」

ビットコインで得た利益は、「雑所得」という区分において処理する必要があります。

雑所得は、ほかの9種類の所得(利子所得・配当所得・不動産所得・事業所得・給与所得・退職所得・山林所得・譲渡所得・一時所得)のどれにも当てはまらない所得のことです。

株式取引の場合、株式売却・譲渡益などのキャピタルゲインは「譲渡所得」、配当金などのインカムゲインは「配当所得」で処理しますが、ビットコインはそれらではなく「雑所得」で処理することを覚えておきましょう。

1.2 「保有」しているだけでは課税対象にならない

仮想通貨は、利益が発生したときに課税対象となるため、ビットコインや仮想通貨を保有しているだけなら納税の必要はありません。保有していたビットコインが値上がりしたときに売却したら、その時点で利益が発生するため、その場合は課税対象となります。

このほか、保有している仮想通貨を売却し日本円などの通貨に換金した場合や、商品を購入する際に保有する仮想通貨で決済した場合、保有する仮想通貨を使用してほかの仮想通貨を購入(ほかの仮想通貨と交換)した場合は、利益が出たと見なされる場合があります。

つまり、保有しているだけでは利益は発生しませんが、日本円に換金したときや使用したとき、ほかの仮想通貨を購入したときに、取得時よりも仮想通貨の値段が上がっていれば、利益が出たと見なされるということです。

1.3 ビットコインで得た利益の申告義務がある人とは?

ビットコインで得た利益の申告は、利益を得ているすべての人に義務があるわけではありません。確定申告には必要な条件があり、それを満たしていない場合には、申告をしなくてもよいのです。

まず、企業に勤めていて給与所得を得ている人の場合です。こうした人は、年末調整を企業が行っており、仮想通貨による利益(所得)が20万円以下であれば、ほかに所得がない場合、確定申告の必要はありません。

ただし、仮想通貨による利益が20万円を超えている場合や、給与所得以外の所得がほかにあり、仮想通貨による利益と合計して20万円を超える場合は、確定申告をしなければなりません。

次に、自営業や、会社勤めをしているけれど会社が年末調整をしてくれないという場合です。こうした人は、仮想通貨と自身の収入を申告する必要があります。

また、給与収入が2,000万円を超えている人や、2ヶ所以上の会社から給与を受け取っている人、医療費控除などを受ける人などは、確定申告をしなければなりません。

 

1.4 所得税の計算方法

所得税の対象となる所得には、10種類の所得があります。事業所得、給与所得、退職所得、不動産所得、利子所得、配当所得、山林所得、譲渡所得、一時所得、そして仮想通貨の売却や使用で発生した所得が該当する「雑所得」です。

雑所得は、総合課税の対象となります。総合課税とは、それぞれの所得金額を合計した額から、所得税額を計算するというものです。

給与所得なども合算した、合計の所得金額によって、課せられる税率が異なります。合計所得金額が195万円以下の場合は5%ですが、最高で45%の税率が課せられます。

 

課税される所得金額       税率 控除額
195万円以下          5% 0円
195万円を超え 330万円以下  10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下  20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下  23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超          45% 4,796,000円

 

2 ビットコインを脱税したらどうなる?

 
ビットコインを脱税したらどうなる? 

ビットコインの申告については「そんなに利益が出ていないから申告しない」「申告してもばれないだろう」と思う人もいるかもしれません。

しかし、申告をしなかった場合、それは「脱税」という立派な犯罪行為です。申告漏れや脱税が発覚するとさまざまなペナルティが課せられるため、必ず申告することをおすすめします。

2.1 そもそも、ビットコインは脱税がしにくい「金融商品」

ビットコインや仮想通貨は、データ上でやり取りされます。そのため、申告しなくてもばれないと思われがちですが、ビットコインはとても脱税しにくい金融商品です。

なぜならビットコインはブロックチェーンの仕組みにより、すべての取引が改ざんされることなく、データとして残されるためです。誰がどのくらいビットコインを購入したか、どこからどこへビットコインが送金されたか、という情報は、すべてブロックチェーン上のデータとして記録されていきます。

国税当局は、そのデータを見れば、現在の所有者が誰なのか、売却によりどのくらい利益を得ているのか、容易に突き止めることができます。

2017年度の確定申告の時期には、ビットコインにかかわる脱税を逃すまいと、国税当局が動いたことがニュースで話題となりました。 

2.2 脱税が発覚すると追徴課税の対象に

2017年度に国税当局は、仮想通貨交換取引業者の持つ顧客リストを入手し、売却益の多い顧客の確定申告の状況と照会しました。そこで、無申告と思われる人に実際に連絡をし、無申告で脱税をしていた人には、追徴課税が課せられました。

このように、脱税が発覚すると追徴課税の対象になります。申告の必要があることを知っていて申告していなかった場合も、知らなくて申告していなかった場合も同じです。

申告の必要があったのにもかかわらず申告せず、税務署の調査により修正申告を行った場合、無申告加算税が課されます。税額が50万円の場合は15%、50万円を超える部分は20%の割合をプラスして追納しなければなりません。また、申告した所得に誤りがあった場合は、過少申告加算税が課せられます。

申告の必要があることを知っていながら申告しなかった場合や、意図的に所得を少なく申告した場合には、さらに重加算税が課されます。特に前者には重いペナルティがあり、40%が上乗せで課税されます。過少申告の場合も、35%が追加で課税されてしまいます。

これに加えて、納税が遅れれば遅れるほど加算される延滞税もあります。脱税の発覚が遅れれば遅れるほど、追加納税額が膨らんでしまうことがあるのです。

このように、申告をしないことには追徴課税という大きなリスクがあります。知らなかったでは済まされないため、ビットコインで得た利益は必ず申告し、正しく納税するようにしましょう。

執筆者

Liquid編集部

Liquidに関する様々な情報をお知らせします。

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