2019年第2四半期進捗レポート

春がこれほど待ち遠しく感じたことはありません。我々は皆、ビットコインの価格の下落に加え、多くのプロジェクトが消えるのを目の当たりにした厳しい冬、業界で言うところの”クリプトウィンター”を乗り越えました。
厳しい冬の間は、春は遠い先のように感じることがほとんどでした。しかし厳しい冬の時期も我々は長期的な視野を保持し、仮想通貨/暗号資産の未来は明るいという強気の見通しを維持してきました。そして我々は今、当初の想像をしのぐ勢いで力強く回復しています。
現実の世界、また暗号資産の世界においても春は私のお気に入りの季節です。新たな始まりを予感させてくれます。
過去3ヶ月間で、ビットコインの価格は4,000米ドルから13,000米ドルに上昇しました。仮想通貨/暗号資産コミュニティが新たな命を宿したかのように活気づく姿を見るのはとても嬉しいことです。
市場が好調になるにつれ、イノベーションは進みます。技術的および経済的な技術革新こそが、我々が仮想通貨/暗号資産とブロックチェーンに注目している理由であり、またここで多くの開発が進んでいることは非常に素晴らしくまた喜ばしいことです。
リキッドでは、活性化する市場において、新規ユーザーおよび再び市場に戻ってくるユーザーを迎える準備ができています。当社の新プロダクトリリースとプラットフォームの改善は、引き続きLiquidにおけるユーザーエクスペリエンスの向上に貢献しています。
私たちは、これまで取引経験が無く、つい最近口座を開設したというユーザーの方から熟練したプロのトレーダーまで、幅広いユーザーに向けてサービスを展開しています。雪解けが終わり、真の意味で春を迎えた時、次に何が待っているかを我々は非常に楽しみにしています。
今回は2019年第2四半期のアップデートをご報告いたします。
日本から現時点で2社目のユニコーンに
これまで継続していたシリーズCの資金調達ラウンドを通じて、Liquidの企業価値が4月の初めに10億ドルを超え、この評価により我々は、日本のスタートアップスペースにおいて現時点で2社目のユニコーンとなりました。2014年に設立されたLiquidは、設立から5年以内にユニコーンの地位を築きあげました。
米国進出
今年4月、我々は米国市場に進出することを発表いたしました。今回の米国進出において、我々はVirtual Currency Partners(VCP)と提携します。
我々はVCPと共同で、Liquid Financial USA Inc.(Liquid USA)をジョイントベンチャーとして立ち上げ、Liquidのサービスを米国市場に拡大して参ります。Liquid USAは、Liquidの主要成長市場への参入を体現しています。今回の米国進出は、我々のサービスを主要市場で提供するための、素晴らしく価値のある機会となります。
グラムトークンセール(日本居住者の方は対象外となります)
皆さまは、Liquidが今月実施を予定しているグラムトークンセール(Gram Token Sale)に関する発表について既にご存知かもしれません。
これまでグラムトークンは個人投資家の方のみにしか購入する機会が与えられていませんでした。しかし今回のグラムトークンセールは、一般の方々がグラムトークンを購入することができる初めての機会となり、またこのセールはLiquidプラットフォームにおいてのみ実施されます。
Telegramは仮想通貨/暗号資産界隈では知名度が非常に高く、ほとんどの仮想通貨/暗号資産プロジェクトにおいてコミュニケーションツールとして利用されています。
Telegramは毎月2億人のアクティブユーザーを誇り、そのマーケットは巨大です。この膨大なユーザーベースを活用して、Telegramはグラムを世界で最も採用される仮想通貨/暗号資産の1つにすることを目指しています。
グラムは、Telegram Open Network(TON)のネイティブトークンとなります。 GramとTONについてもっと学びたいという方には、英文ブログがありますのでぜひお読みください。
今回セールにおいて、1グラムトークンの価格は4米ドルになります。
しかし、QASHホルダーの皆さまは、12.5%のディスカウントを得られるリベート特典にアクセスすることができ、1グラムトークンあたり3.50米ドルで購入いただけます。より多くのQASHをお持ちの方ほどリベートはより高くなります。
セールは7月10日に開始されます(日本居住の方は対象外となります)。
ロシア語でのサポート開始しました
我々はLiquidプラットフォームを皆さまにとってより身近なものにするよう継続して取り組んでおり、多様な言語サポートの提供はその一部です。我々は、まもなく開催されるグラムトークンセールの実施に間に合うようロシア語での言語サポートを開始いたしました。
トレードにおける改善
分離マージン
5月にはレバレッジ取引における新たな機能として分離マージンオプションを追加しました。
分離マージンとは、従来のレバレッジ取引方法であるクロスマージン(お客様が証拠金と指定した通貨の全残高を証拠金とする方法)とは対照的に、ユーザー自身が選択した金額・数量を証拠金として、他の保有資産から分離して管理する方法です。
分離マージンをご選択いただくと、証拠金として選択した金額・数量以外の資産が、自動的に証拠金に充当されることはなくなります。
クロスマージン取引と分離マージン取引という2つの機能を提供する事により、ユーザーの皆さまにさらなる柔軟性を提供していきたいと考えています。
マージンモデルの変更
これまで、Liquidでのレバレッジ取引においては証拠金維持率は、実質証拠金* ÷ ポジションの必要証拠金の計算式で算出されていましたが、新たなマージンモデルの下では、実質証拠金 ÷ メンテナンス必要証拠金**の式によって算出されることとなりました。また、旧来のモデルの下ではロスカット率は110%でしたが、今回の変更に伴い100%に変更となりました。
*実質証拠金 = (残高 - 分離マージン証拠金 - 注文中証拠金 + ポジション損益)
**メンテナンス必要証拠金 = 約定価格 × 数量 × 0.04
新しいマージンモデルの下では、メンテナンスマージンと言うコンセプトの導入やロスカット率の変更により、これまでと比べてロスカットに対して大幅に余裕があるため、ユーザーにとって非常に有利です。
ゼロ承認によるクイックBTC入金
Liquidは0承認トランザクションを通じて、クイックBTC入金を大幅にアップグレードしました。クイックBTC入金では、最先端のAI分析ツールを利用することにより、0承認であってもビットコインの入金をおおよそ80%の確率で10秒以内に反映することができ、これによりLiquidでお取引されているユーザーの皆さまは、自分のLiquid口座あてにビットコインを送付してからすぐさまお取引を開始することができます。
ほとんどの取引所においては、通常3ブロック後にビットコインの入金を確認します、これには30分ほどかかります。これに比べると、LiquidのBTCクイック入金が業界でも類を見ない即時性を有していることはご理解いただけると思います。
多くのランキングにおいてトップの取引所としての評価を獲得
仮想通貨/暗号資産取引所は、通常、取引量によってランク付けされます。取引量は取引所を評価する上で重要な指標になりますが、多くの取引所において、取引量の虚偽報告が見受けられます。これにより、多くのユーザーが間違った方向へ導かれてしまうのです。
この問題に対処するために、今では多くのアナリストが調査を行い、新たな測定基準を適用するに至りました。仮想通貨/暗号資産取引所は誠実であるべきであり、これは正確な取引量を公開することから始まります。
下記のランキングにおいて、Liquidは高評価を得ています。ぜひご確認ください。
- Cointelligence
- Blockchain Transparency Institute
- Crypto Integrity
- ‘When Liquidity Matters’
- Bear Market Valuations
Liquid Tap
Liquid Tapは、リアルタイムのストリーミングデータにアクセスするための当社独自のWebsocketサービスです。Liquid Tapはレイテンシー(遅延)を大幅に縮小し、さらに改善された予測可能性およびプライバシー機能をAPIトレーダーの皆さまに提供します。
Liquid TapはAPIトレーダーに向けて今四半期に日本でリリースされ、グローバル向けにはソフトローンチが行われています。
メディア露出・イベント登壇
LongHash DLT Compass
6月のLongHash DLT Compassで基調講演の機会をいただきました。基調講演の中で、Liquidの今後の目標や、仮想通貨/暗号資産取引所としてユニコーン企業となった背景やこれまでの歩みなどについてお話させていただきました。
日本外国特派員協会(FCCJ)ラウンドテーブル登壇
4月には日本の外国特派員クラブ(FCCJ)での講演の機会をいただき、シリーズCラウンドでの資金調達と、Liquidとフィンテックの今後の展望についてお話しさせていただいたことを非常に光栄に思います。
当日のラウンドテーブルの様子は、日本外国特派員協会 会見映像 オフィシャルサイト(YouTube)にて公開されていますので是非ご覧ください。
ジャパンタイムズ先端技術フォーラム
5月31日に国際文化会館岩崎小彌太記念ホールにて開催された「ジャパンタイムズ先端技術フォーラム」にて講演の機会をいただきました。「ブロックチェーンがもたらす社会変化と世界の潮流」をメインテーマとし、Liquidの紹介やブロックチェーンについての概説、ブロックチェーン技術によって今後どのように社会が変容するのかなどについてお話しさせていただきました。
また、ジャパンタイムズさんのウェブサイトにて、今回の講演内容をまとめた記事が先日公開されました。
英語にはなりますがぜひこちらからお読みください。
CoinDesk Japan インタビュー
4月にCoinDesk Japanさんにインタビューいただき、その記事を公開いただきました。記事の中では、我々の描くビジョンや今後の計画、さらには私の生い立ちまで美しくまとめていただきました。ありがとうございました。記事はこちらからご覧ください。
日本語ツイッターアカウントの開設
4月には日本語のツイッターアカウントを作成しました。ぜひフォローください。
アカウント名:リキッドグループCEO 栢森 加里矢 公式
Twitter URL: https://twitter.com/MikeKayamoriJP
未来に向けて
Liquidは今後も成長を続け、改善し、そして事業を拡大していきます。
我々は金融を利用しやすいものにしたいと思っています。そして我々はそのゴールに繋がる道を順調に進んでいます。
今年もちょうど半分が過ぎたところです。今後、これからさらに多くのことが待ち受けていると思いますが、我々は明るい未来に向けて日々全力で取り組んで参ります。
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執筆者
栢森 加里矢(かやもりかりや)
東京大学法学部卒業、ハーバード大学MBA取得。三菱商事、Globespan Capital Partners、ソフトバンクグループにてシニアロールを歴任する中、日・米・アジアで投資・IT・ベンチャーに携わる。2014年11月にQUOINEを共同創業、2016年4月よりCEO。